特集:IoTがもたらす製造業の革新〜進化する製品、サービス、工場のかたち〜

「つながる工場」のデータ連携も視野に、IVIが新たな実践戦略を披露スマートファクトリー(2/4 ページ)

» 2018年03月06日 11時00分 公開
[三島一孝MONOist]

モノづくりにおける自己変革モデル

 モノづくりを実行する基本単位であるSMUは単独では最終的な価値を表現できない。SMUが行う活動は、製品軸、サービス軸をたどり、最終的な利用者のもとに届いて、バリューチェーンが完成する。SMUを構成するモノには、物理的、空間的な拠点などに依存するものも多く、フィジカル世界に属する役者(提供者や利用者など)やモノなどを輸送する必要がある。ただ、こうしたフィジカル空間での対象の移動はサイバー空間でのデータやお金と組み合わせて使用することに意味がある。

 SMU間のこうした、役者、モノ、情報、データ、価値の移動を管理する単位として、スマート移送単位(Portable Loading Unit:PLU)を示す。PLUは、経営レイヤーにおいては、SMU間で製品やサービスを交換する経済的取引に相当し、企業などの事業者間での連携とあわせて、企業内であっても、事業部単位、工場単位、さらにはグループ単位であっても、情報の連携が可能だ。

photo PLUによる連携管理(クリックで拡大)出典:IVI

プラットフォームの位置付け

 プラットフォームという言葉には、いくつかの意味があるが、「IVRA-Next」では「異なる業務やシステム間でデータを相互利用するための仕組み」と定義する。プラットフォームは、業務シナリオにとって、サイバー世界を効果的に利用するための仕組みとして定義できる。プラットフォームのユースケースは、業務シナリオがサイバー世界にあるデジタル技術をどのように活用するか、あるいはデータをどのように活用するかといった活用形態を示すものとなる。

photo プラットフォームの階層構造(クリックで拡大)出典:IVI

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