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» 2018年03月19日 10時00分 公開

スマートファクトリー:15周年を迎えたMECHATROLINK、最新技術によるモノづくりへの貢献とさらなる進化

製造現場でIoTを活用したスマートファクトリー化の動きが進む中、工場内の“動き”を制御する仕組みと“IT”はより緊密に連携が進む。その中で工場内の連携を支える産業用ネットワーク規格はどのように変化していくのか。15周年を迎えたMECHATROLINKの現状と将来像について紹介する。

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モーション制御とITを連携

 インダストリー4.0やスマートファクトリーなど、IoT(モノのインターネット)を活用した新たな取り組みが広がりを見せる中、工場内でも“動き”を支えるモーション制御の領域と、IoTを含むITの領域を緊密に連携させるような動きが広がってきている。この中で、工場の末端での連携を実現する、産業用フィールドネットワークの在り方も変化しつつある。

 産業用フィールドネットワークは、製造装置などの内部で使用されるモーターやセンサー、I/Oなどの各種コンポーネントとコントローラーをつなぐ通信ネットワークである。従来は個々の機器群を結び付けるだけだったが、IoTにおいては、現場情報をどのように取得し、そして分析して得た知見をどのように現場で表現するのか、という両面で大きな役割を果たす。

 その中で、特にモーション(動き)制御を得意とし製造装置内で活躍するのが「MECHATROLINK(メカトロリンク)」である。MECHATROLINKは、2003年に公開された日本発のオープンフィールドネットワークで、高速通信と同期性の保証が強みとなっており、製造機械など高速、高精度な動きの制御に貢献する。

モノづくりの原点で支えてきたモーションネットワーク

 2018年1月に仕様公開から15周年を迎えたMECHATROLINK協会(略称MMA)は、モノづくりの現場を支え自動化に貢献してきている。

 高速仕様の「MECHATROLINK-III」と汎用仕様の「MECHATROLINK-II」に対応した製品がさまざまなメーカーから開発・販売され、半導体装置や工作機械など高精度な制御が求められるシーンで多数採用されている。これらは日本のモノづくりだけなく、グローバルの工場自動化に貢献し、産業界をけん引してきたといえる。

 その背景には、SEMI規格、IEC規格、中国GB規格といった国際標準に対応したネットワークとして信頼性の高さを評価されている点がある。さらに同期性の高い高速制御を可能とする優れた技術と、オープン化により容易に自社開発ができる点も大きい。

 「MECHATROLINK」を採用しているユーザーやメーカーだけでなく、各種産業からの企業の参画により構成されている同協会は、2011年には1000社を突破し、その3年後には2倍の2000社、そして2017年12月には3000社を超える組織となっている。

photo MECHATROLINK協会の会員数推移(2018年1月時点)(クリックで拡大)出典:MECHATROLINK協会

「MECHATROLINK-4」が実現するスマート工場の「柔軟性」

 加速する製造業のIoT化に向けて新たな動きに対する技術開発も進んでいる。2017年に新たに発表した「MECHATROLINK-4」は、従来の「モーションに強いフィールドネットワーク」という立ち位置はそのままに、スマート工場化や製造装置のIoT化などの動きに最適な機能を追加したことが特徴となる。

 具体的には、3つの機能強化を実現。1つ目は、伝送効率の大幅向上による接続ノード数の拡大、2つ目が複数伝送周期への対応による設計の自由度の拡張、3つ目がマルチマスターの採用である。いずれも高速化や多重化などのネットワークとしての基本性能を高めつつ、IoT化によりさまざまな機器との接続や設定変更などにより、今後必要性が増す「柔軟性」への対応を強化している。

photo 「MECHATROLINK-4」と現行規格「MECHATROLINK-III」の伝送周期の比較(クリックで拡大)出典:MECHATROLINK協会
photo 「MECHATROLINK-4」の複数伝送周期機能(クリックで拡大) 出典:MECHATROLINK協会
photo 「MECHATROLINK-4」のマルチマスタ機能を使った構成例(クリックで拡大)出典:MECHATROLINK協会

「Σ-LINK II」でセンサーまで一元化

 さらにMECHATROLINKと同期可能なI/Oネットワーク「Σ-LINK II」も2017年に発表。前身の「Σ-LINK」は、元々安川電機が開発した、サーボアンプとエンコーダー間の通信プロトコルで、この技術をセンサーなどのI/O機器を接続可能なものに発展させ、「Σ-LINK II」からオープン化され同協会に移管される予定だ。従来のエンコーダー用通信としての高機能や高信頼性を維持しつつMECHATROLINKのようなカスケード接続を可能とした。さらに、センサーなどの情報を直接サーボアンプに取り込むことでセンサーデータとモーションデータの一元管理が可能となり、MECHATROLINKとの連携によりセンサーデータとモーションデータを同期させることができる。

 予兆保全や予防保全などでセンサーデータの活用が注目を集めているが、この情報経路としての活用や、省配線化などで注目を集めている。

photo 従来の接続構成とΣ-LINK IIの接続構成の比較(クリックで拡大)出典:MECHATROLINK協会

 これらの技術は2017年の「システムコントロールフェア2017(SCF2017)」でコンセプトデモが初公開され、会場でも大きな反応があったという。2018年度には技術仕様を公開し、対応製品の開発サポートやセミナーの開催を通じて積極的に進めていく計画だとしている。

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photophoto SCF2017のMECHATROLINK協会のブースと「MECHATROLINK-4」および「Σ-LINK II」などの先進技術紹介(クリックで拡大)出典:MECHATROLINK-4

NECがMMA幹事会社に参画

 MECHATROLINKの普及促進については、MECHATROLINK協会が担っているが、IoT活用などが広がりを見せる中、加盟企業は拡大を続けている。製造業そのもののグローバル化が加速。一方で、スマートファクトリー化などで連携が必要となる中、モーションネットワークへの関心も高まってきているといえる。その中で、MECHATROLINK協会でもグローバルでの加盟企業拡大への取り組みを強化。中国や韓国、ASEAN、欧州などの展示会に積極的に出展し、会員の拡大や採用製品の拡大に取り組む。国内に向けても継続的に普及活動を行い、主要展示会への出展に加えてメンバ企業の展示を行うプライベートフェアやセミナーなども積極的に実施する計画である。

 2018年2月には新たな幹事会社としてNECが参加し、スマート工場化などの新たな動きに積極的に対応する方針だ。今後、MECHATROLINKと連携するIoTアーキテクチャの実装なども推進。ITとモーションを組み合わせた提案を加速させ、より柔軟でより効率的なモノづくりを実現させていく。

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提供:MECHATROLINK協会
アイティメディア営業企画/制作:MONOist 編集部/掲載内容有効期限:2018年3月31日