働き方改革の意識調査――取り組みと実態の整合性、仕事量の調整が課題キャリアニュース

転職支援サービス「エン転職」が、働き方改革についてのアンケート調査結果を発表。会社の働き方改革に対する取り組みについて、回答者の51%が「(働き方は)変わらない」とし、その理由として半数近くが「制度が現場の実態と合っていない」を挙げた。

» 2018年03月27日 09時00分 公開
[MONOist]

 エン・ジャパンが運営する転職支援サービス「エン転職」は、2018年3月14日に「働き方改革」についてのアンケート調査結果を発表した。

 この調査は同サイト利用者を対象とし、6768人から回答を得た。「今いる会社では、働き方改革に取り組んでいますか」と尋ねたところ、「取り組んでいる」と全体の43%が回答した。取り組み比率は、在籍企業の規模が大きくなるほど上昇しており、100人以下の企業の取り組み比率27%に対し、1001人以上の企業は66%となっている。

photo 出典:エン転職

 次に「(在籍企業が働き方改革に)取り組んでいる」と回答した人を対象に、具体的な取り組みを聞いた。その結果「ノー残業デーや深夜残業禁止など、長時間労働の見直し」(69%)が1位。2位は「有給休暇取得の推進」(48%)、3位は「業務プロセス改善やツール導入など、仕事の進め方の見直し」(29%)だった。

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 「会社の働き方改革に対する取り組みで、あなたの働き方は変わりましたか」という質問に対しては、51%が「変わらない」と回答。「変わった」は22%だった。

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 「(働き方が)変わった」と回答した人からは、「長時間労働の見直しにより、仕事に対する姿勢がより効率的になった」「裁量労働制が採用され、勤務時間を自分自身の裁量でコントロールできるようになった」といったコメントが寄せられた。その一方で「定時上がりをする社員の分まで仕事をしなければいけなくなった」「残業ができなくなり、家での仕事が増えた」という声も見られた。

働き方が変わらないのは「取り組みが現場の実態に合っていないため」

 次に、在籍企業による働き方改革で、自身の働き方が「変わらない」「どちらとも言えない」と回答した人に、その理由を尋ねた。その結果、最多の48%が「制度や仕組みが、現場の実態に合っていないため」と回答した。2位は「担当している仕事の量が多いため」(39%)、3位は「できた制度や仕組みを実際に使う機会がないため」(31%)だった。

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 続いて、働き方改革について個人でできることは何だと思うかを尋ねたところ、「仕事の進め方や取り組み方を工夫していく」(56%)が最も多かった。2位は「周囲と協力する体制を作っていく」(44%)、3位は「効率化に対する意識づけを行う」(39%)という結果だった。

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