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» 2018年05月23日 10時00分 公開

テクノフロンティア2018特別レポート:「スマートマニュファクチュアリング」で生産ラインの柔軟な自動化を目指す

デルタ電子は「TECHNO-FRONTIER 2018」において、高度な自動化技術と生産ノウハウを生かし、柔軟性に富んだ量産やカスタマイズ生産を可能にする「スマートマニュファクチュアリング」を発表。デルタグループは、このTECHNO-FRONTIER 2018を皮切りに「スマートマニュファクチュアリング」のコンセプトを全世界に向けてアピールしていく。

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 台湾・デルタグループの日本法人であるデルタ電子は、2018年4月18〜20日に幕張メッセ(千葉市)で開催された「TECHNO-FRONTIER 2018」において、高度な自動化技術と生産ノウハウを生かし、柔軟性に富んだ量産やカスタマイズ生産を可能にする「スマートマニュファクチュアリング」を発表した。デルタグループは、TECHNO-FRONTIER 2018を皮切りに「スマートマニュファクチュアリング」のコンセプトを全世界に向けてアピールしていく。

デルタ電子の「TECHNO-FRONTIER 2018」ブース デルタ電子の「TECHNO-FRONTIER 2018」ブース

 自社工場において自動化の先進的な取り組みを進めているデルタグループだが、そこで得たノウハウやインテリジェンスとIoT(モノのインターネット)技術を組み合わせた形でソリューションを提供していくのが「スマートマニュファクチュアリング」だ。今後求められる少量多品種生産に対して、フレキシブルな生産ラインを迅速に構築できるとともに、ハードウェアとソフトウェアの融合による複雑なマテリアルハンドリングが容易になることなどを提案する。

デルタ電子 代表取締役の柯進興氏 デルタ電子 代表取締役の柯進興氏

 デルタグループは、世界的に実績のあるスイッチング電源をはじめとした「パワーエレクトロニクス」に加えて「オートメーション」および「インフラストラクチャー」を加えた3つの領域で事業拡大を進めている。デルタ電子 代表取締役の柯進興氏は「3つの事業領域で取り扱っている、デルタグループの革新的で高効率なエネルギー製品やソリューション、日本市場向けの高品質なサービスはそれぞれ高い評価を受けている。今後は、これらをつなげて、トータル的に提案していく。それにより、さらに利便性が高まり、省エネ性能なども向上させられる。これらの3事業領域はカテゴリー分けをしているが、その一部は互いに関連している。工場や店舗、ビルの設備として電源、センサー、インバータなどともに、ビル管理/制御システム、室内環境品質サービス、セキュリティ、EV(電気自動車)の充電および管理、再生可能エネルギー、蓄電システムや通信電源システムなども併せて提供することが可能だ」と強調する。

自動整列コンベヤーによる実演デモを披露

 3つの事業領域のうち「オートメーション」では、工場モニタリング、エネルギー管理、スマートデバイスなどを活用した「スマートマニュファクチャリング」実現への取り組みを、今回のTECHNO-FRONTIER 2018を皮切りに全世界で展開していく。

 デルタグループでは、設計と製造がリンクすることによる素早い製造の変更、リアルタイムの監視、品質管理や最終的なパッケージングまでを全て「スマートマニュファクチャリング」というキーワードでつなげていく考えだ。これは、世界的に実績のある電源やFA機器、モーションコントローラー、センサーなどのデバイスを統合したオートメーションを追求するもので、ロボットからスマートマシン、スマートファクトリー、スマートプロセスを経て「スマートマニュファクチャリング」という道のりになるという。

 TECHNO-FRONTIER 2018のデルタ電子ブースでは、この「スマートマニュファクチュアリング」をイメージした、ACサーボシステム「ASDA-A2」やSCARAロボットを活用した自動整列コンベヤーの実演デモンストレーションを披露した。また、日本市場を強く意識した、インバータ、ACサーボなどの主力コンポーネントの新製品も一堂に披露した。

 自動整列コンベヤーの実演デモは、飲料などの工場内における充填、整列、組み立ての工程を想定。顧客から要求されるロボット生産ラインをより自由、かつシンプル&スピーディに構築でき、サーボシステムのコストを低減し、ロボット自動化生産の実装を容易にできることを実証した。大きな特徴は「モーションカード不要」「マシンビジョン不要」「パラレルリンクロボット簡単構築」の3つだ。

実演デモンストレーションを披露した自動整列コンベヤー 実演デモンストレーションを披露した自動整列コンベヤー

 通常、ランダムにコンベヤーを流れてくる搬送物の整列には、コンベヤーのスピードをコントロールするため上位のモーションコントローラーなどによるACサーボモーターの制御が不可欠となる。だが、同社のACサーボシステム(スマートサーボシステム)は上位のコントローラー(モーションコントローラー)を必要とせずに、ACサーボシステムだけでコンベヤーのスピードを制御し、搬送物を整列する機能を実現できる。しかも、ピック&リプレースや整列のセンサーとして、高価なマシンビジョンを必要とせず、導入コストの低減やタクトタイムの改善が可能だ。

 自動整列コンベヤーのスピードをコントロールするACサーボのASDA-A2は、位置制御機能を内蔵していることから、モーションコントローラーが不要で、電子カムの内蔵により簡単にアライメントを実現する。このASDA-A2を用いた生産ラインをグローバルに展開する際に、デルタグループの全世界をカバーする調達網を活用すれば、コストや納期の圧縮も可能だ。

「ASDA-A2」を用いた搬送物の自動整列 「ASDA-A2」を用いた搬送物の自動整列。センサーは安価な光学センサーを用いている。コストアップ要因になるモーションコントローラーやマシンビジョンは不要だ

 整列したサンプルをピックアップするのが、ロボットコントローラー「ASDA-MS」で制御するガントリーアーム型のパラレルリンクロボットだ。自動車のティア1サプライヤーに用いられるような複雑な作業もこなせる。ASDA-MSは、ロボットのキネマティクスがあらかじめ27種類用意されており、プログラミングが容易だ。今回のデモで用いた動作については10日程度でプログラミングを完了したという。さらに、4軸サーボドライブを内蔵しているので、配線工数が削減され、製造コストやアフターサービスコストも抑えられる。

「ASDA-MS」で制御するガントリーアーム型のパラレルリンクロボット 「ASDA-MS」で制御するガントリーアーム型のパラレルリンクロボット。

 ASDA-MSは、IEC 61131-3に準拠するPLCのプログラミングにも対応している。先述のロボットプログラミング機能と併せて開発プラットフォームとして提供することで、ユーザーの要望に沿ったカスタマイズを容易に実現できる。

 自動整列コンベヤーの後段には、搬送物を最初の位置に戻すためのSCARAロボットを設置している。このSCARAロボットは、はんだ付けからネジ締めまで幅広く利用でき、さまざまな生産ラインに導入することが可能だ。また、ワーク固定用冶具が不要のコンベヤートラッキング機能も内蔵している。なお、同社はSCARAロボットの他にも、より高機能の6軸ロボットも用意しているが「工場にはSCARAロボットで対応できる作業がまだ多数あると考えている。コストメリットをアピールするため、この自動整列コンベヤーではSCARAロボットを用いている」(デルタ電子)という。

置き換えを意識して小型インバータを改良

 商品展示コーナーでは、IPM(永久磁石)モーターとの組み合わせ提案を推進している高効率インバータやサーボシステム、生産ラインのHMIとなるタッチパネルなどを披露した。

 インバータでは、低消費電力モーターのトレンドに対応し、高効率の「CH2000シリーズ」「MH300シリーズ」などによる高ワット数IPMモーターを制御するグリーンオートメーションソリューションを、日本のモーターメーカーである日興電機工業とタイアップし、セット販売できるよう協業を進めている。また、高出力周波数の新多機能インバータ「C2000-HSシリーズ」を出展し、顧客への適用範囲を広げ、より安全でフレキシブルなアプリケーション環境を提案した。

 デルタグループの高機能小型ACインバータのラインアップは、ハイパフォーマンスの「MH300シリーズ」、スタンダートタイプの「MS300シリーズ」、エコノミータイプの「ME300シリーズ」が3本柱となる。これらのうちMH300/MS300シリーズはIPMモーターを制御することが可能だ。また、両シリーズはインバータの中にPLCを内蔵しており、演算を行うこともできる(MH300が5000ステップ数、MS300 が2000ステップ数)。

 さらに、本体サイズの奥行を縮めるなどコンパクト化を図り、日系有力メーカーの製品からの置き換えにも対応できるようにした。置き換えを意識した改良としては、電源の入出力位置の変更も挙げられる。従来は、電源の入力を上部から、出力を下部から行っていたが、日系メーカーの製品と同じように下部で入出力する機構に変更している。デルタグループの小型インバータは「カスタマイズ性やグローバル供給について、日本のユーザーから魅力を感じてもらっている」(同社)ということで、大手コンプレッサーメーカーや昇降機メーカーなどの継続採用が進んでおり、今後のさらなる拡大も見込まれている。

インバータはIPMモーターとの組み合わせ提案を推進 インバータはIPMモーターとの組み合わせ提案を推進。日系有力メーカー製品からの置き換えを意識して改良を施した「MH300」(左)と日興電機工業のIPMモーター(右)

 MH300とMS300は、TECHNO-FRONTIER 2018から受注を開始した。ME300についても、2018年秋には受注を始められる計画だという。

 サーボシステムでは新製品となる「ASDA-A3」も紹介した。ASDA-A2と比べて体積を20%%削減したことが特徴。例えば、ASDA-A2で幅125mmのモデルは、同じ性能を持つASDA-A3のモデルは幅が96mmとなっている。さらに「制御盤の中に並べて設置する場合、これまではかなり隙間を空ける必要があったが、ASDA-A3は1〜2mmの隙間があればよいので省スペース化が図れる」(デルタ電子)というメリットがあり、高い評価を受けている。ASDA-A3は、EtherCATに対応したモデルから2018年度上期に発売する予定。適用分野としては、食品包装機械、高速ラベル貼り機、巻き線機、ロボット、搬送機、工業用ミシンなどを想定している。

 操作用タッチパネルの「DOP-100シリーズ」は、10.1インチ、7インチ、4.3インチなどのサイズをラインアップ。従来品の同サイズモデルと比べて、軽量、薄型、高速化を実現しており、PLCやインバータ、サーボの耐ノイズ性能も強化した。表示言語は日本語、英語、中国語をはじめ16言語で「ロシア語まで対応している製品はあまりない。グローバル供給という意味で、有用だ」(デルタ電子)としている。

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提供:デルタ電子株式会社
アイティメディア営業企画/制作:MONOist 編集部/掲載内容有効期限:2018年6月22日