人とくるまのテクノロジー展2018特集
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» 2018年05月25日 08時00分 公開

人とくるまのテクノロジー展2018:キャパシター並みの入出力密度を持つリチウムイオン電池、トヨタ紡織が開発

トヨタ紡織は、「人とくるまのテクノロジー展2018」において、新たに開発したラミネート型リチウムイオン電池を展示した。従来のハイブリッド車向けリチウムイオン電池と同程度のエネルギー密度でキャパシター並みの入出力密度を持つ。ハイパワーが求められるスーパースポーツカーやプレミアムカー向けに提案していく方針だ。

[朴尚洙,MONOist]

 トヨタ紡織は、「人とくるまのテクノロジー展2018」(2018年5月23〜25日、パシフィコ横浜)において、新たに開発したラミネート型リチウムイオン電池を展示した。従来のハイブリッド車向けリチウムイオン電池と同程度のエネルギー密度でキャパシター並みの入出力密度を持つ。ハイパワーが求められるスーパースポーツカーやプレミアムカー向けに提案していく方針だ。

トヨタ紡織が開発したラミネート型リチウムイオン電池 トヨタ紡織が開発したラミネート型リチウムイオン電池。実用時期は明らかにしなかったが、一部報道によれば2020年代前半とのこと(クリックで拡大)

 最大の特徴は、同社の繊維技術を基に開発したセパレータである。リチウムイオン電池の入出力密度は、内部抵抗が小さければ小さいほど高められる。内部抵抗は、電子が移動する際の電子抵抗、リチウムイオンが移動する際のイオン抵抗、リチウムイオン電池内で起こる化学反応による反応抵抗の3つに分かれるが、セパレータと大きくかかわるのがイオン抵抗だ。トヨタ紡織のセパレータは、このイオン抵抗を小さく抑えられるため、キャパシターと同程度まで入出力密度を高められたとする。

 また、充放電サイクル試験も行っており、3万回の充放電サイクルを行った後でも容量は99.9%を維持したという。なお、正極材料や負極材料、電解液などは、一般的な車載リチウムイオン電池と同様のものを採用している。

 「電気自動車などに用いられる大容量のリチウムイオン電池ではない。入出力密度が極めて高く、ハイパワーのモーターアシストやエネルギー回生に最適なので、まずはスーパースポーツカーに提案したい。もちろん、一般的なハイブリッド車にも適用可能だ」(トヨタ紡織の説明員)という。

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