人とくるまのテクノロジー展2018特集
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» 2018年05月30日 10時00分 公開

人とくるまのテクノロジー展2018:車載イーサネットが本格導入へ、伝送速度はCANの100倍以上 (1/2)

自動車の電子化が進み、ADAS(先進運転支援システム)や自動運転技術の開発が加速する中で、車載ネットワークの高速化も進みつつある。「人とくるまのテクノロジー展2018」では、現行のCANと比べて100倍以上の伝送速度を持つ車載イーサネット関連の展示が多数見られた。

[朴尚洙,MONOist]

 自動車の電子化が進み、ADAS(先進運転支援システム)や自動運転技術の開発が加速する中で、車載ネットワークの高速化も進みつつある。「人とくるまのテクノロジー展2018」(2018年5月23〜25日、パシフィコ横浜)では、現行のCANと比べて100倍以上の伝送速度を持つ車載イーサネット関連の展示が多数見られた。

100Mbps+1Gbpsに光ファイバーも組み合わせ

 ワイヤハーネス大手の矢崎総業は、車載イーサネットを活用することにより、車両組み付け性を向上するとともに製造ばらつきや配索損失を低減できる通信システムのコンセプトを提案した。

 展示した通信システムは、ワイヤハーネスに電線を用いる伝送速度100Mbpsの100BASE-T1、電線を用いる同1Gbpsの1000BASE-T1、光ファイバーを用いる同1Gbpsの1000BASE-RHCと、3種類の車載イーサネットを採用。スイッチングハブユニットを中核として、カーナビゲーションシステムやエンターテインメントシステム、車載モニター、電子ミラーの車載カメラ、フィルムアンテナ付き車載ルーターなどを車載イーサネットでつなげるコンセプトをアピールした。

矢崎総業が展示した通信システムのコンセプト 矢崎総業が展示した通信システムのコンセプト(クリックで拡大)

 なお、電子ミラーの車載カメラとスイッチングハブユニットの間は光ファイバーを用いる1000BASE-RHC+光電変換ユニットを、車載カメラの映像を表示する車載モニターとスイッチングハブユニットの間は電線を用いる1000BASE-T1でつなげている。それぞれケーブル長は15mで、間に4つのコネクターを挟んでいるものの、問題なく車載カメラの映像を表示できている。「EEDDS(Electrical / Electronic Distribution & Display System)のサプライヤーとして、来るべき車載イーサネットの活用の形を見せたいと考えた」(矢崎総業)としている。

 ボッシュは、既に国内外の自動車メーカーに採用されているとするセントラルゲートウェイを展示した。セントラルゲートウェイは、パワートレインやボディー、シャシー、インフォテインメントといった各車載システムクラスタ間の情報をやりとりするのに用いられることがイメージされている。

ボッシュのセントラルゲートウェイ ボッシュのセントラルゲートウェイ(クリックで拡大)

 例えば、セントラルゲートウェイと各車載システムクラスタのドメインコントローラーを車載イーサネットで、車載システムクラスタの内部をCANや次世代のCAN FDでつなぐことになりそうだ。「セントラルゲートウェイと車載システムとのつなぎ方は各顧客で異なるだろうが、車載イーサネットもCAN FDも使って当たり前の技術になっているといえるだろう」(ボッシュの説明員)という。

 また、住友電気工業も、実車両の内部をイメージした製品展示コーナーの中で、イーサスイッチECUを展示。また、現在開発中という車載イーサネット用コネクターも別途展示した。

イーサスイッチECU車載イーサネット用コネクター 住友電気工業が展示したイーサスイッチECU(左)と車載イーサネット用コネクター(右)(クリックで拡大)
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