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» 2018年05月31日 10時00分 公開

ESEC2018&IoT/M2M展 特別レポート:ロボット開発をより簡単に、高性能と低消費電力を両立する組み込みAIも実現

組み込みソフトウェアベンダーのイーソルが「第7回 IoT/M2M展 春」に出展。同社の数ある展示の中から、注目を集めるロボットや組み込みAIに関する展示を紹介しよう。

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 組み込みソフトウェアのベンダーとして、リアルタイムOSからミドルウェア、エンジニアリングサービスなどを幅広く手掛けるイーソルが、2018年5月9〜11日にかけて東京ビッグサイトで開催された「第7回 IoT/M2M展 春」に出展。「自律分散型IoT Platform -クルマやロボットを支える高い技術-」をテーマにさまざまな展示を行った。それらの中から、注目を集めるロボットや組み込みAI(人工知能)に関する展示を紹介しよう。

組み込み機器でROS/ROS 2を活用するためのエンジニアリングサービス

 ロボットの研究開発を行う上で最も広く利用されているのが、オープンソースのアプリケーションフレームワークである「ROS/ROS 2」だ。応用範囲は広く、自動運転技術や産業用ロボット、医療機器などの開発にも活用されている。その広がりは研究開発にとどまらず、実製品であるソニーの「aibo」に採用されたこともあって、さらに注目を集めているところだ。

 ただし、ROS/ROS 2は、基本的にはUbuntuなどの一般的なLinuxの利用を前提としており、ある程度の高い処理能力を持つプロセッサを搭載するコンピューティングノードを中核に備えるシステム向けとなっている。マイコンなどを用いた省リソースの組み込み機器の製品開発に、ROS/ROS 2をそのまま適用するのは難しい。

 そこでイーソルが2016年9月から提供を始めたのが、マイコンベースの組み込み機器にROS/ROS 2を活用できるようにするエンジニアリングサービスだ。ROS/ROS 2のアプリケーション開発、ROS/ROS 2と既存システムの統合、ロボット制御用ドライバ開発、ROS/ROS 2を利用したSDK開発などが含まれる。

 展示では、同サービスをイメージさせるデモンストレーションを披露した。ルネサス エレクトロニクスのマイコン「RX63N」を搭載する「GR-SAKURA II-Fullボード」2台に、ROS 2の通信ミドルウェアであるRTPSを実装。一方のボードに搭載したジョイスティックの操作データをROS 2互換のメッセージ通信として送信する。そして、もう一方のボードにつなげたモーターを、イーサネット経由で受信した操作データに基づいてリアルタイム制御し、2軸パンチルト台の怪獣ロボットを動かせることを示した。「OSなしの環境で、ROS 2の通信環境を取り出して実装しています。これによって、ROS/ROS 2対応デバイスを容易に開発できるようになります」(イーソルの説明員)という。

ROS 2のRTPSを用いてジョイスティックで怪獣ロボットを動かすデモ ROS 2のRTPSを用いてジョイスティックで怪獣ロボットを動かすデモ

 またOSありの環境としては、イーソルの分散コンピューティング向けリアルタイムOS「eMCOS」上にROS環境を構築し、さらにオープンソースの自動運転ソフトウェア「Autoware」をその上で動作させた実例もある。組み込み機器でROS/ROS 2を活用する場合には、ぜひ利用したいサービスと言っていいだろう。

従来比で消費電力は12分の1、60fpsで物体認識ディープラーニング

 今やAIを語るときにディープラーニングは切っても切り離せないものになっている。ただし、ディープラーニングを実行するときには、大規模なGPUが必要であり、その消費電力は大きなものになってしまう。

 イーソルは、省リソースが求められる組み込み機器でも利用できるディープラーニングソリューションとして、分散コンピューティング向けリアルタイムOS「eMCOS」と、フランス・Kalrayのメニーコアプロセッサ「MPPA-256」の組み合わせを提案している。

 eMCOSは、1つずつのプロセッサコアに対して分散マイクロカーネルが自律して動作するアーキテクチャを採用。1つのOSで複数のプロセッサコアを扱う場合には、どうしても待ち時間や遅延時間が発生してしまうが、eMCOSであればそれらを大幅に短くすることができる。一方のMPPA-256は、256個ものプロセッサコアを搭載しており、高い演算性能、低消費電力、複数アプリケーションの並列処理といった特徴を持つ。「メニーコアプロセッサに対応するeMCOSを用いることで、MPPA-256の性能を余すところなく引き出せるようになります」(イーソルの説明員)。

 展示では、eMCOSとMPPA-256、ディープラーニングアルゴリズムである「GoogLeNet」を用いて物体認識を行うデモンストレーションを披露。カメラで撮影した物体を60fpsのフレームレートで認識できる様子を示した。これだけの性能を発揮しながら、消費電力は64ビットCPUの12分の1、GPUの5分の1程度で済むという。

「eMCOS」と「MPPA-256」を用いて物体認識を行うデモ 「eMCOS」と「MPPA-256」を用いて物体認識を行うデモ

 なお、デモに使用したMPPA-256は現行製品の「Bostan」だが、間もなく開発が完了する「Coolidge」はさらに性能が向上する。GoogLeNetによる物体認識を200fpsのフレームレートで認識できるようになるとのことだ。

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提供:イーソル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:MONOist 編集部/掲載内容有効期限:2018年6月30日

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