音声データでパイプラインのつまりを予知する診断事業が経産省に採択製造マネジメントニュース

横河ソリューションサービス、日本ゼオン、Hmcommが共同で応募した「音声データを基にした製造業パイプラインのつまり予知、予兆診断事業」が、経済産業省の産業データ共有促進事業に採択された。

» 2018年06月20日 11時00分 公開
[MONOist]

 横河ソリューションサービスは2018年6月4日、日本ゼオン、Hmcommと共同で応募した「音声データを基にした製造業パイプラインのつまり予知、予兆診断事業」が、経済産業省の産業データ共有促進事業に採択されたと発表した。同事業の実施期間は2019年2月までを予定している。

 プラントの熟練保守員は、パイプラインのつまりやその予兆を五感で発見することがある。同事業では、音声に着目し、音声データをAI(人工知能)で解析。パイプラインのつまりを音声データから検出して診断する技術を確立し、保守員の技量や経験に関係なく、効率的に保全作業が遂行できるようにする。

 音声データは、日本ゼオンの製造プロセスから収集する。そのデータをHmcommのディープラーニング音声認識処理技術で分析し、音声による「つまりモデル」を作成。このモデルを搭載したプラットフォームをクラウド上に展開し、そこに横河ソリューションサービスがオンラインで音声データを収集・解析するシステムを構築する。

 今後、このシステムを用いてプロセスの監視制御データと音声データの関連性を調査し、正確な設備状態を把握する参考にするなど、データの活用範囲を広げて、化学のほか医薬品、食品といった業種のプラントへも応用していく。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.