工場の生産設備の故障を予知するIoTサービス、センサー設置からワンストップで製造ITニュース

KDDIは、工場の生産設備の状態を可視化し、故障予兆を検知する「KDDI IoTクラウド 〜工場パッケージ〜」の提供を2018年8月上旬から開始する。センサー設置から予兆検知までをワンストップで提供する。

» 2018年07月04日 09時00分 公開
[MONOist]

 KDDIは2018年6月15日、工場の生産設備の状態を可視化し、故障予兆を検知する「KDDI IoTクラウド 〜工場パッケージ〜」を同年8月上旬から提供すると発表した。センサーの選定や設置工事、回線手配から生産設備状態の可視化・分析まで、工場設備のIoT(モノのインターネット)化を支援する。

 工場内の装置にセンサーを取り付け、生産設備の状態をデータとして収集し、これを分析することで故障予兆の検知からアラート通知までをワンストップで提供する。設置可能なセンサーは、タンクなどの水量を図るレベルセンサーや流量センサー、電流センサー、温度センサー、振動センサーなど。生産設備ごとに最適な分析モデルを作成し、作業員の判断によらずに正常・異常状態を把握できる。

 最低契約期間は2年で、センサーからの情報をクラウド上にデータとして収集、蓄積、可視化する「基本セット」を提供。振動、温度、電流、流量、レベルセンサーに対応し、作業者が任意に設定した閾値が超過した場合にはアラート通知される。

 これに加え、簡易分析と高度分析(AI)の2つのオプションを用意する。簡易分析オプションでは、ARISE analyticsの「ARISE Intelligent Factory - ARISE Predictive Maintenance」の分析エンジンにより、分析モデルを自動で作成する。高度分析(AI)オプションでは、分析モデルの自動作成に加え、そのモデルをAIが継続して最適化する。さらに、ユーザーのフィードバックを基に分析モデルを更新するため、故障予兆精度を向上させることができる。

 基本セットの料金は、クラウド使用料が1ID当たり月額5万円、1ロガー当たり月額3万円(いずれも税別)。他に、センサー1つ当たりの月額使用料や保守料が必要となる。オプションの利用は、クラウド使用料がそれぞれ追加される。

photo 「KDDI IoTクラウド 〜工場パッケージ〜」サービスイメージ 出典:KDDI

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