「つながるクルマ」が変えるモビリティの未来像
ニュース
» 2018年07月11日 07時00分 公開

自動運転技術:ダイムラーの完全自動運転はNVIDIAの「DRIVE Pegasus」、バッテリーと一緒に水冷

NVIDIAとRobert Bosch(ボッシュ)、Daimler(ダイムラー)は、完全自動運転車と無人運転車に、NVIDIAのAI(人工知能)コンピュータ「DRIVE Pegasus」を採用する。

[齊藤由希,MONOist]

 NVIDIAとRobert Bosch(ボッシュ)、Daimler(ダイムラー)は2018年7月11日、完全自動運転車と無人運転車に、NVIDIAのAI(人工知能)コンピュータ「DRIVE Pegasus」を採用すると発表した。

 ボッシュとダイムラーは2017年4月に完全自動運転車と無人運転車の開発について業務提携することを発表済み。ドイツ シュツットガルトと米国 シリコンバレーの2カ所でドライバーレスの自動運転の開発を進めている。ドライバーによる操作が不要な完全自動運転車は2020年代初めに市場導入する計画で、今回はこの目標に向けて使用するハードウェアを具体的に決めた。AIはドライバーレスの自動運転車のECUのネットワークにおける重要な基本要素であると位置付けている。

 NVIDIAは、DRIVE Pegasusに加えて、ボッシュとダイムラーが開発した車両制御アルゴリズムを処理するシステムソフトウェアを提供する。DRIVE Pegasusは、NVIDIAの最新のGPUアーキテクチャ「Volta」を採用したSoC「Xavier」2個に加えて、次世代のサーバ用GPUも2個搭載している。処理能力は、DRIVE Xavierの10倍以上となる320TOPS(1秒当たり320兆回の演算が可能)に達する。Xavierはカスタムの8コアCPUと512コアのGPUを集積しており、処理能力は30TOPS(1秒当たり30兆回の演算が可能)を誇る。

 都市部でドライバーレスの自動運転を実現する上では、各種センサーから得られる情報量が膨大になるため、こうした処理能力が必要になるという。ボッシュのステレオカメラを例にとると、1kmを走行すると100GBのデータが生成される。この他にも、ミリ波レーダーやLiDAR(Light Detection and Ranging、ライダー)、超音波センサーから得たデータを20ms以内に統合処理して車両の走行計画を立案しなければならない。

 DRIVE Pegasusを採用した車載コンピュータは水冷とする。ダイムラーとMercedes-Benz(メルセデスベンツ)ブランドでは、都市部の無人運転車として電気自動車を導入する計画で、駆動用バッテリーの水冷機構で車載コンピュータも冷却することによって、これまでNVIDIAが指摘されてきた冷却の課題をクリアする。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.