包装機や搬送機など産業機械の開発を容易にするマシンソリューションを展開FAニュース

シュナイダーエレクトリックは、同社のマシンソリューションへの取り組みを説明するとともに、FAや工場機械開発などの実証を行う「マシンソリューションラボ」の紹介を行った。

» 2018年07月19日 09時00分 公開
[三島一孝MONOist]

 シュナイダーエレクトリックホールディングスは2018年7月18日、同社のマシンソリューションへの取り組みを説明するとともに、FAや工場機械開発などの実証を行う「マシンソリューションラボ」の紹介を行った。

機械用途向けのソリューション

 同社は、産業ごとのテクノロジーアーキテクチャとするIoTプラットフォーム「EcoStruxure(エコストラクチャー)」を展開。これらの取り組みと合わせて産業向けのソリューションを展開している。その1つが、産業機械を対象としたマシンソリューションである。マシンソリューションでは、包装機、ホイスト、空調機、搬送機、ポンプ、加工機の6分野を対象とする。シュナイダーエレクトリックのオートメーション関連製品群や設計支援の仕組み、専門家による技術支援などを活用し、最適な装置構成を実現し、さらに装置開発の期間とコスト削減、納期短縮などを目指すものだ。

photo シュナイダーエレクトリックホールディングス インダストリー事業部 インダストリー営業部 部長の青木文康氏

 設計支援としては、既に最適化された構成を「TVDA(Tested Validated Documented Architecture、動作検証済み、評価済み、文書化済みのアーキテクチャ)」として、基本設計レベルで用意。さらに産業機械で果たすべき機能としても「PLCopen」や「Pack ML」などの国際標準としてのファンクションブロックだけでなく、周辺領域も含めたアプリケーションとしてのファンクションブロック「AFB(Application Function Block)」を用意しており、開発の早期化を実現できる。

 また専門の技術者も全世界26カ国に400人以上の専任エンジニアを用意。日本では合計6人の専任エンジニアがおり、専門性を持ったアドバイスを行うという。

 シュナイダーエレクトリックホールディングス インダストリー事業部 インダストリー営業部 部長の青木文康氏は「デザインや設計では市場投入までの期間を最大30%短縮し6週間で市場投入を実現した例などもある。その他、保守やメンテナンスでは50%の効率化に成功した例などもあり、産業機械の効率化に貢献できている」と述べている。

体感できる場としてのマシンソリューションラボ

 これらの価値を体感できる場として新たに2018年7月に東京と大阪に「マシンソリューションラボ」を開設した。設置機器は主にホイストやポンプ、空調機向けの「インバーターセントリックTVDA」と搬送機、加工機向けの「PLCセントリックTVDA」、包装機向けの「モーションセントリックTVDA」となる。TVDAの構成検証や、ハードウェアやソフトウェア機能の机上検証、実機での動作確認などに活用できるという。

 青木氏は「オートメーション領域のシュナイダーエレクトリックの存在感は国内ではまだまだだと感じている。実際に機器に触れられる環境を作ることでより身近に感じてもらい、活用してもらえる環境を作りたい。2018年10月までに東京と大阪を合わせて30〜50社の来場を目指したい」と述べている。

photo 「マシンソリューションラボ」の様子(クリックで拡大)

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