サンゴを育てるLED照明、京セラが紫色LEDと独自の蛍光体調合技術で商品化光技術(1/2 ページ)

京セラは2018年7月26日、新たに独自の紫色励起のLED照明技術「CERAPHIC(セラフィック)」のブランド強化を推進する他、同照明の特徴を生かし、2018年8月中旬からホビー向けアクアリウムLED照明市場に参入することを発表した。

» 2018年07月27日 06時00分 公開
[三島一孝MONOist]

 京セラは2018年7月26日、新たに独自の紫色励起のLED照明技術「CERAPHIC(セラフィック)」のブランド強化を推進する他、同照明の特徴を生かし、2018年8月中旬からホビー向けアクアリウムLED照明市場に参入することを発表した。

photo 独自のLED照明技術「CERAPHIC」を活用したアクアリウム用照明(クリックで拡大)

太陽光に近いスペクトルを実現するLED照明

 一般的なLED照明では、1つの発光体に対し1色の蛍光体を塗布する。そのため、高演色なスペクトルを作るためには、複数のチップを組み合わせて実現する必要があった。ただ、複数のチップを組み合わせた場合、光が混ざり合わない状態が発生し、自然な光とは異なることになる。そのため、生物の育成などには向かない場合が多い。

photo 複数のチップで色を表現する一般のLED照明で手を照らした様子。赤丸部分で光が色ごとに分かれている様子が分かる(クリックで拡大)出典:京セラ

 京セラのLED照明技術「CERAPHIC」は、紫色LEDとRGB蛍光体により1つのチップでさまざまな光を作り出す技術である。この光の調合技術により、1チップごとに太陽光に近いスペクトルの光を作り出せる。また、カスタマイズにより好みの光を作り出せることが特徴だという。

photo 「CERAPHIC」の仕組み(クリックで拡大)出典:京セラ
photo.photo 「CERAPHIC」による照明(左)。1つの照明に48個のLEDチップが搭載され、それぞれが求めるスペクトルの光を発するため分光しない。(右)はランプを設置した様子(クリックで拡大)
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