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» 2018年08月02日 07時00分 公開

車載電子部品:時速100kmで走行中に最大8Gbpsの5G通信に成功、AGCが車載アンテナを開発

AGCとNTTドコモ、エリクソン・ジャパンは2018年7月25日、時速100kmで走行中の車両と基地局の間で、最大通信速度8Gbpsでの第5世代移動通信(5G)の接続に成功したと発表した。AGCは車両ガラス設置型5Gアンテナ(オンガラスアンテナ)の設計と開発を、NTTドコモは5Gのエリア設計を、エリクソン・ジャパンは5Gの基地局と移動局の提供と運用を担当した。

[齊藤由希,MONOist]

 AGCとNTTドコモ、エリクソン・ジャパンは2018年7月25日、時速100kmで走行中の車両と基地局の間で、最大通信速度8Gbpsでの第5世代移動通信(5G)の接続に成功したと発表した。AGCは車両ガラス設置型5Gアンテナ(オンガラスアンテナ)の設計と開発を、NTTドコモは5Gのエリア設計を、エリクソン・ジャパンは5Gの基地局と移動局の提供と運用を担当した。

5G通信の実証実験を行った車両(左)。AGCが開発したオンガラスアンテナ(右)(クリックして拡大) 出典:AGC

 国土技術政策総合研究所が茨城県に持つテストコースの2.2kmの直線区間において、5Gデータ通信の実証実験を行った。5Gの候補周波数帯の1つである28GHz帯を使用した。実験車両には、5G移動局装置とオンガラスアンテナを搭載。フロントガラス、リアクオーターガラス、リアガラスの車内側に合計8素子のオンガラスアンテナを設置している。複数のアンテナを搭載することで様々な方向から到来する電波を受信する。AGCは今回の実証実験用に、オンガラスアンテナを新規に設計、開発した。外観から見えにくく、車両のデザインを損なわずに設置できるという。

 テストコースでは、5G基地局のMIMO機能(※1)と、垂直・水平偏波に対応した最大4ビームによるビームフォーミング機能(※2)を利用して安定して5G電波の送受信を行えることを確認。時速100kmで走行中に最大通信速度が8Gbps、時速30kmで走行中も最大通信速度11Gbpsの通信を実現した。また、移動に合わせて適切な基地局を選択し、受信するオンガラスアンテナを切り替えられることも確かめた。

(※1)複数のアンテナから異なるデータを同時に伝送して通信速度を向上させる機能。(※2)電波を特定の方向に集中させる機能。

 28GHz帯において最大通信速度8Gbpsで高速走行中の車両との5G通信を実現するのは「世界初」(NTTドコモ)としている。3社はコネクテッドカーでの5G利用の実現に向けて取り組みを進めていく。

車両にオンガラスアンテナを設置した様子(クリックして拡大) 出典:AGC
実験の実施イメージ(クリックして拡大) 出典:AGC

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