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» 2018年09月06日 11時00分 公開

JASIS2018:研究開発も“働き方改革”、無駄な待ち時間を減らすガスクロマトグラフ質量分析計

島津製作所は分析機器・科学機器の専門展示会「JASIS 2018」(2018年9月5〜7日、千葉県・幕張メッセ)において、ガスクロマトグラフ質量分析計「GCMS NXシリーズ」を新たに紹介。メンテナンス性を向上した他、独自ソフトウェアの活用により人手がかかる工数や待ち時間を低減したことが特徴だ。

[三島一孝,MONOist]

 島津製作所は分析機器・科学機器の専門展示会「JASIS 2018」(2018年9月5〜7日、千葉県・幕張メッセ)において、ガスクロマトグラフ質量分析計「GCMS NXシリーズ」を新たに紹介。メンテナンス性を向上した他、独自ソフトウェアの活用により人手がかかる工数や待ち時間を低減したことが特徴だ。

photo 島津製作所のガスクロマトグラフ質量分析計の新製品「GCMS NXシリーズ」(クリックで拡大)

性能だけでなく運用性やメンテナンス性が焦点に

 ガスクロマトグラフ質量分析計(GC-MS)は、食品中の残留農薬や環境汚染物質の有無を調べる定量分析や、混在する禁止薬物などを判定、臭いの元となる成分分析、化成品の品質管理などに使われている。ただ、従来のGC-MSは、これらの分析を高精度に行う性能の一方で、は起動や停止、メンテナンス、チューニングなどのタイミングで作業者による確認が必要となっており、運用面での無駄な待ち時間が多く存在することが課題となっていた。

 新製品の「GCMS NXシリーズ」は、高精度と高感度といった基本性能を実現しつつ、これらの課題の解決に取り組んだことがポイントである。独自のソフトウェアである「アクティブタイムマネジメント」機能を搭載し、起動の自動化やメンテナンスの時間表示、チューニングの合否判定や残り分析時間の表示を行うことで、作業者が有効に時間を活用できるようにした。

photo 「アクティブタイムマネジメント」機能の概要(クリックで拡大)出展:島津製作所

 さらに、消耗品を工具なしで着脱できる機構「Click Tek」を採用。工具を使わず開閉できる試料注入口や、手元を照らすライト付きのカラムオーブンなどの工夫により、メンテナンスの手間を削減している。一部の部品交換については作業時間を従来比で5分の1に短縮できたという。説明員は「労働力不足があらゆる環境で指摘される中、研究開発および分析分野でも人による無駄な作業を減らすことが求められている。新製品は性能はもちろんだが、この働き方改革への期待に応えた製品だ」と述べている。

 新製品の価格は、最上位の「GCMS-TQ8050 NX」が2520万円(税別)から。中位機種である「GCMS-TQ8040 NX」が1970万円(同)から、「GCMS-QP2020 NX」1390万円(同)から、となっている。島津製作所は発売からの1年間で「GCMS NXシリーズ」全体で1900台の販売を目指すとしている。

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