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» 2018年09月07日 13時00分 公開

名古屋オートモーティブワールド2018:金属3Dプリンタ新製品「METAL X」を展示、長繊維式カーボンプリンタメーカーのMarkforged

ファソテックは「第1回 名古屋オートモーティブワールド」(2018年9月5〜7日、ポートメッセなごや)において、Markforgedのカーボンファイバー3Dプリンタ「The Mark Two」を紹介するとともに、2018年に日本での発売を開始した金属3Dプリンタ「METAL X」の実演展示を行っていた。

[加藤まどみ,MONOist]

 ファソテックは「第1回 名古屋オートモーティブワールド」(2018年9月5〜7日、ポートメッセなごや)において、Markforgedのカーボンファイバー3Dプリンタ「The Mark Two」を紹介するとともに、2018年に日本での発売を開始した金属3Dプリンタ「METAL X」の実演展示を行っていた。

カーボン3Dプリンタは長繊維が特徴

 The Mark Twoは、カーボンファイバーと「オニキス」と呼ばれる炭素粉末を含むナイロンフィラメントの2種の材料を供給して造形するのが特徴のカーボン3Dプリンタ。ファイバーをフィラメントでコーティングするような形で造形を行う。ファイバーは数百本の長いフィラメントが接着剤で固められたもので、プリンタヘッドについているカッターで随時切断する。

 「通常のカーボン3Dプリンタとよばれるものは恐らく短い繊維を使っている。Markforgedは連続した繊維を使用する方法で特許を取っており、同社のみが提供する方式になる」(ファソテック説明員)。

 高精度、高強度のため冶具や生産ツール、構造部品などに向き、アルミの代替として利用できるという。最も多くカーボンファイバーを含む場合、アルミニウム並み、ABSの20倍以上の強度になる。重量は金属の10分の1。またオニキスのみの場合だと強度は樹脂の1.3倍以上。ファイバー材料についてはカーボンの他にグラスファイバー、ケブラーが用意されている。

 付属のクラウドソフトでファイバーの配置場所や配向を自動設定でき、これらを手動で指定することも可能。外周のみや金属に接する部分など、丈夫さが必要な部分にだけカーボンファイバーを配置することもできる。

 またファソテックが独自に提供する機能として、強度解析がある。オニキスのみと仮定した上でどういった力がかかるかを入力すると、弱い箇所が赤く示されるため、その部分のみカーボンファイバーを入れるといった判断ができる。

 ファソテックが同社のカーボン3Dプリンタを提供を開始して1年半になるが、100社以上、約140台の導入実績があるという。

Markforgedのカーボンファイバー3Dプリンタ「The Mark Two」。太いチューブからカーボン粉末入りナイロンフィラメント、細いチューブからフィラメントを供給する。
サンプルのブレーキレバー。上は完全な外形、中はほぼカーボンファイバーを使った内部、下は外周のみにカーボンファイバー、内側にラティス構造を配置した内部。内部構造の調整により強度を変化させることができる。

大気炉で焼結するメタル3Dプリンタ

 METAL Xは、FDM方式の金属3Dプリンタシステム。3Dプリンタ、脱脂装置、焼結装置のセットとなる。金属粉末を含んだフィラメントを用いるため、粉末を扱う必要がない。樹脂プリンタ並みのコストで金属造形が可能になるとしている。

 焼結後に造形サイズは長さが約20%縮小する。焼結前の最大造形サイズは300×220×180mm。積層ピッチは50〜200μm。サポートと目的造形物との間にセラミックスの剥離層を挟む。研磨に適するのは造形後の比較的柔らかい状態の時だという。

 材料は17−4ステンレス鋼、また工具鋼やチタン、インコネルなどを提供する。クラウドベースのソフトウェアによって準備、造形を行う。The Mark TwoのFDM技術の蓄積により、造形の反りが少ないのが特徴だという。

 日本では2018年6月に販売を開始した。ファソテックでも詳細な評価をこれから行っていくとしている。

メタル3Dプリンタ「METAL X」。ほかに脱脂装置、焼結装置がセットになる。
メタル3Dプリンタの造形サンプル。グレーのものが造形後、銀色のものが焼結後のサンプル。

 Markforgedはハード、ソフト、材料を一体開発している。METAL Xと同様に造形後に焼結を行う3Dプリンタを提供するDesktop Metalは、Markforgedからスピンアウトした会社である。

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