CEATEC JAPAN 2018 特集
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» 2018年10月04日 06時00分 公開

車載電子部品:30秒で結線作業と防水加工が完了、ワイヤハーネス分岐用コネクタの新製品

京セラは2018年10月3日、東京都内で会見を開き、車載用防水対応電線分岐コネクタ「9715シリーズ」のサンプル出荷を開始したと発表した。

[齊藤由希,MONOist]
車載用防水対応電線分岐コネクタ「9715シリーズ」(クリックして拡大)

 京セラは2018年10月3日、東京都内で会見を開き、車載用防水対応電線分岐コネクタ「9715シリーズ」のサンプル出荷を開始したと発表した。独自のハウジングロック構造とシール材の組み合わせにより、高圧洗浄(JASO D616)や高温放置試験などをクリアし、高い防水性と信頼性を実現した。

 ドライブレコーダーやリアビューカメラ、コーナーセンサーなど安心、安全分野を中心にアフターパーツの需要が増加しており、販売店などでの取り付け時間短縮が課題となっていた。これに対応して同製品は、市販の工具を使った短時間の作業で、車両のメインハーネスから電線を分岐できるようにする。

 防水性や作業性を生かして、監視カメラや船舶といった屋外で電源が必要とされるさまざまな用途を開拓することで、年間100億円を超える売り上げも視野に入れる。税別サンプル価格は500円。

作業時間を大幅短縮

 電線を分岐するには幾つかの方法があり、販売店などでは信頼性の高い手法を取っているが、取り付け時間の長さや取り付けの自由度に課題があった。例えば、車室外にある電線に割り込み用ハーネスで接続する場合は、専用の工具による圧着や防水加工を行う必要がある。割り込み用ハーネスの大きさも勘案すると取り付け場所が制限されるというデメリットもある。

 車室内のメインハーネスに電線分岐コネクタを接続し、車外に取り付けるアフターパーツまで電線を延長する手法もあるが、追加で1〜5mの電線が必要になり、車両の重量が増える。また、車室外のメインハーネスに電線分岐コネクタを接続する場合は、車載基準の防水シール性を満たした製品が市場になく、信頼性が不足するため奨励されていなかった。

ワイヤハーネスを分岐する方法の比較(左)。9715シリーズは作業性の高さが強み(右)(クリックして拡大) 出典:京セラ

 9715シリーズは、高い防水性を持たせることにより、車室外のメインハーネスから電線を分岐できるようにする。追加の電線や、専用工具による作業も不要となる点が強みだという。同製品にメインハーネスと分岐する電線を取り付け、コネクタを半分に折り曲げて、プライヤーで挟むと結線作業と防水加工が一度に完了する。作業時間は30秒程度で、防水ゴムの取り付けや専用工具による圧着を行う場合と比べると大幅に短縮できる。ハーネスの被覆を剥くなど前処理も不要だ。

被覆そのままで電線をセット(左)。プライヤーで挟むと完了(右)(クリックして拡大)

 同製品は、銅電線だけでなくアルミ電線にも対応する。アルミ電線は、銅電線と比べて4割軽量化できることから自動車のワイヤハーネスで採用が進んでいる。

 京セラは「CEATEC JAPAN 2018」(2018年10月16〜19日、幕張メッセ)において、9715シリーズを出展する予定だ。

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