特集:IoTがもたらす製造業の革新〜進化する製品、サービス、工場のかたち〜
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» 2018年10月17日 10時00分 公開

製造業IoT:Wi-Fiの付いた重量計がIoT機器に、消耗品の在庫管理と自動発注を実現

スマートショッピングは、消耗品をはじめさまざまな物品の重量を計測/監視し、減少した重量を基に在庫の自動発注を行える「スマートマット」を発表した。オフィスや飲食店、工場、倉庫、小売、病院などさまざまな業種向けの法人向けソリューションサービスとして展開を始める。

[朴尚洙,MONOist]

 コンシューマー向け日用品のネット通販価格比較サイトを手掛けるスマートショッピングは2018年10月15日、東京都内で会見を開き、消耗品をはじめさまざまな物品の重量を計測/監視し、減少した重量を基に在庫の自動発注を行える「スマートマット」を発表した。同日から、オフィスや飲食店、工場、倉庫、小売、病院などさまざまな業種向けの法人向けソリューションサービスとして展開を始める。価格は、重量の計測/監視を行うスマートマットの機器本体をはじめとする初期費用が20万円から(2019年3月末までは5万円のキャンペーンを実施)、機器1台当たりのレンタル費用とサービス利用料が月額500〜1000円(購入台数でディスカウント)となっている。

「スマートマット」の上にモノを置いておくことで、その残数や残量を監視し、自動発注をかけることができる 「スマートマット」の上にモノを置いておくことで、その残数や残量を監視し、自動発注をかけることができる(クリックで拡大)
飲食店で扱う魚の残数管理研究機関の試薬の残量監視 飲食店で扱う魚の残数管理(左)や、研究機関の試薬の残量監視(右)などにも適用できる(クリックで拡大)

 スマートマットの機器の機能は、重量を計測し、Wi-Fiを用いてその重量データを1時間に1回の頻度でクラウドに送信するというシンプルなものだ。A3サイズ(40×30cm)とA4サイズ(30×20cm)があり、それぞれ100kgまで100g単位、30kgまで10g単位で重量を計測できる。複数の機器を組み合わせれば、100kg以上の重量も計測できる。

「スマートマット」の機能概要 「スマートマット」の機能概要(クリックで拡大) 出典:スマートショッピング

 単三電池4本で約1年間動作し、データの送受信はWi-Fiで行うため完全なケーブルレスな機器となっている。このため設置や管理が容易であり、機器の天板はフラットで周辺に出っ張りもないのでさまざまなモノを置くことができる。強化ガラスの採用による薬品や衝撃に強く、高い耐久性や防滴性能を確保したとする。動作温度範囲は0〜35℃で、冷蔵庫内での利用にも対応する。

 Webブラウザから管理画面にアクセスでき、スマートマットの各機器が計測した重量データや、電池残量、Wi-Fiの通信環境などを確認できる。重量データは、モノ1個当たりの重量から換算したモノの残数として表示される。液体など数えられないモノの場合は最大容量に対するパーセント表示などを選択できる。そして、これらの残数や残量があらかじめ指定した値になったときに、メールやFAX、他システムのAPIとの連携によって自動発注を行うことが可能だ。

「スマートマット」による自動発注の仕組みデータを用いた応用機能 「スマートマット」による自動発注の仕組み(左)とデータを用いた応用機能(右)(クリックで拡大) 出典:スマートショッピング
スマートショッピングの林英俊氏 スマートショッピングの林英俊氏

 スマートショッピング 代表取締役の林英俊氏は「モノの購入という活動の中でも、常に補充しなければならない消耗品の購入は楽しみというよりは労働に近い。これを自動化していく上で重要なステップになるのが、このスマートマットだ。開発からプロトタイピング、実証などを含めて約2年をかけて準備しており、多くの先行ユーザーから評価を受けている。当初の想定よりもさまざまな業種で利用していただけると考えており、そのために各業種に求められるニーズに対応できるパートナーとの連携も推進していく」と語る。

 会見には、先行ユーザーであるゑびや、パートナーであるオザックスとKDDIの担当者も登壇した。三重県伊勢市で食堂や土産物店を展開する、ゑびや 代表取締役の小田島春樹氏は「1年弱使ってみて、消耗品の自動発注という用途で何の問題もなく使えることが分かった。2018年11月15日からは、ある店舗のほぼ全ての在庫管理と自動発注にスマートマットを導入する予定だ」と述べた。

 クラウド受発注サービス「Multi Platform System」を展開するオザックスは、スマートマットとの連携により在庫管理の棚卸作業の自動化を可能にするソリューションを提案していく。KDDIは、ソラコムのIoT回線サービスや専用ルーターと組み合わせた「KDDI IoTクラウド〜マットセンサー〜」を展開する。

幅広いユーザーニーズ特にニーズが強い場面 幅広いユーザーニーズ(左)と特にニーズが強い場面(右)(クリックで拡大) 出典:スマートショッピング

 スマートマットの販売目標は、2019年の2万台から始まり、2022年までの4年間で合計30万台となっている。また、A5サイズや、A3/A4サイズを分割して利用できる機種の投入、LTE-MなどLPWA(低消費電力広帯域)ネットワークへの対応などの新商品計画を進め、消耗品データの残数/残量履歴データを基に機械学習やAI(人工知能)を活用した新サービスも開発する。そして「企業向けで普及を進めた上で、最終的には無料で機器を配布する形で一般家庭向けにも進出したい」(林氏)としている。

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