JIMTOF 2018 特集
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» 2018年11月06日 14時00分 公開

JIMTOF2018:つながる工作機械を推すマザック、クラウドとオンプレの両輪で戦う (1/2)

ヤマザキマザックは2018年11月2日、IoT(モノのインターネット)を活用したコネクテッドサービス「Mazak iCONNECT(マザック アイコネクト)」について、2019年4月から提供を開始すると発表した。

[松本貴志,MONOist]

 ヤマザキマザックは2018年11月2日、IoT(モノのインターネット)を活用したコネクテッドサービス「Mazak iCONNECT(マザック アイコネクト)」について、2019年4月から提供を開始すると発表した。顧客と工作機械をより密接につなぐ同サービスの提供によって、新しい価値の提案や充実したサポート体制を訴求する方針だ。

 Mazak iCONNECTは、顧客が保有する工作機械とヤマザキマザックのクラウドサービス「Mazak SMART Cloud」を接続し、Webサイト上で工作機械の稼働状況確認や加工プロクラム、工具データなどのバックアップ、同社のオンラインサポートによる遠隔診断といった各種機能を提供するサービスとなる。

Mazak iCONNECTの概要(クリックで拡大)

 同サービスに必要な通信用ルーター1台当たりの年間利用料は、初年度がルーター機器費用を含め37万6000円、2年目以降から9万8000円(いずれも税別)となる。1台のルーターで10台までの工作機械に対応する。

2004年からつながる価値を提供してきたマザック

 Mazak iCONNECTについて、ヤマザキマザックは「第29回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2018)」(2018年11月1〜6日、東京ビッグサイト)の同社ブースで協業先のシスコシステムズとともに記者会見を開催し、サービスを開発した背景や提供機能などを説明した。

ヤマザキマザックの堀部和也氏

 ヤマザキマザックの“つながる工作機械”開発の歴史は長い。1998年に工作機械のテレフォンサービスサポートを業界初(同社調べ)で開始し、2004年には3Gセルラーネットワークを利用し工作機械と同社サポートセンターを接続する保守管理サービス「Maza-Care(マザ・ケア)」の提供を始めた。Maza-Careはこれまでに累計2万5000件もの実績があるという。

 ヤマザキマザック執行役員 ソリューション事業部長の堀部和也氏はMazak iCONNECTについて、既に顧客から定評を得ているMaza-Careをさらに進化させたものと説明する。その上で、「Mazak iCONNECTはIoTを活用した総合サービスサポートとして位置付けている。パーツサポートや加工支援、オンラインサポートやメンテナンストレーニングなど、さまざまなサービスをIoTプラットフォームでより効率的に提供する」ものだと紹介した。

左:Mazak iCONNECTで確認できる稼働状況報告 右:CNCバックアップ機能のイメージ(クリックで拡大)
左:顧客からのよくある質問をまとめたFAQ機能 右:ポータルサイトのWebチャット機能(クリックで拡大)

 また、iCONNECTを支えるクラウドプラットフォームはシスコシステムズとの協業成果が多く生かされ新たに開発したものとなる。通信用ルーターも同社製産業用ルーター「IR809」を採用し、4G LTE回線を用いたVPNでクラウドに接続。セキュリティを確保しつつもMaza-Careから約8倍もの通信速度向上を果たした。通信速度向上の効果について堀部氏は診断機能の迅速化への貢献を挙げ、「必要なデータの取得にMaza-Careでは数分の時間を必要としていたが、iCONNECTは10秒程度で完了する」と紹介した。

Maza-Careから通信速度が大幅に向上したことで、診断機能では多くのデータを迅速に処理することが可能になった(クリックで拡大)
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