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» 2018年12月13日 08時00分 公開

イノベーションのレシピ:ガラスが舞い踊りIoT化する、AGCがオープンイノベーションを強化 (1/2)

AGCは、東京都内で会見を開き、同社のオープンイノベーション戦略と協創プロジェクト「SILICA」について説明した。

[朴尚洙,MONOist]

 AGCは2018年12月12日、東京都内で会見を開き、同社のオープンイノベーション戦略と協創プロジェクト「SILICA」について説明した。1995年から米国を皮切りに世界で広げてきた「グローバルテクノロジーネットワーキング活動」に加えて、外部パートナーと連携するSILICAの活動を進めるとともに、既存の研究開発棟(横浜市鶴見区)と同じ敷地内に2020年6月完工予定の新研究開発棟を「他企業や研究機関とコラボレーションできる協創空間にする」(AGC 代表取締役 兼 専務執行役員 CTOの平井良典氏)という。

2020年6月完工予定の新研究開発棟を「協創空間」 2020年6月完工予定の新研究開発棟を「協創空間」(クリックで拡大) 出典:AGC
AGCの平井良典氏 AGCの平井良典氏

 2018年7月1日に旭硝子から社名を変更したAGCは、ブランドステートメントも「Your Dreams, Our Challenge」に刷新している。平井氏は「これは、社会に変革をもたらすイノベーションが起こるとき、その時代のトップランナーに対して、イノベーションの実現に必要な、素材とソリューションを提供することを意味している」と説明する。

 デジタル化などにより社会変化が加速し、確実性のない時代となる中で、さらなる開発スピードの向上が求められている。オープンイノベーションはそのために有効な手法であり、近年国内の大手製造業も注力し始めている。AGCは1995年から、米国ボストンを拠点に、オープンイノベーションとなるテクノロジーネットワーキング活動を行っており、現在は米国シリコンバレーの他、日本、欧州、中国、シンガポールとグローバルに拡大している。「それまでは顧客が方向を示してくれたが、バブル崩壊以降は先を見いだしづらくなった。そのころ最も変化が大きかったのがIT革命真っただ中の米国であり、そこからもっと積極的に外とつながるための活動を続けてきた」(平井氏)という。

AGCの「グローバルテクノロジーネットワーキング活動」 AGCの「グローバルテクノロジーネットワーキング活動」(クリックで拡大) 出典:AGC

 今回スタートする協創プロジェクトのSILICAも「外とつながるための活動」の一環となる。平井氏は「AGCはB2B企業であり続けるが、先を見据えていくためには、従来とは10%でも新しい要素、クリエイティブな要素、はみ出る部分が必要になる。そのために、SILICAなどによって、開発とマーケット、AGCとマーケットをつないでいく。それによって、新しい要素以外の残りの90%を押し上げられるのではないか」と述べる。

協創プロジェクト「SILICA」の狙い協創プロジェクト「SILICA」のありたい姿 協創プロジェクト「SILICA」の狙い(左)とありたい姿(右)(クリックで拡大) 出典:AGC

 また、オープンイノベーションを基にした事業目標については「1985年から取り組み始めたライフサイエンス事業が2025年に1000億円を売上高目標にしている。今から取り組みが始まるオープンイノベーションについては、2035年時点で1000億円の売上高になるような事業が生まれれば」(平井氏)としている。

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