ニュース
» 2018年12月18日 06時00分 公開

車載ソフトウェア:ハードウェア異常時にソフトウェアを高速上書き修正、日立が自動運転車向けに

日立製作所と日立オートモティブシステムズは2018年12月12日、自動運転車や産業機器の制御システム向けに、ソフトウェアを高速に変更する技術を開発したと発表した。開発技術により、制御システムの機能のン変更や追加を柔軟に行う。また、ハードウェアの異常発生時には、ソフトウェアを高速に上書き修正することで、システムを停止せずに動作を継続することが可能になるとしている。

[齊藤由希,MONOist]

 日立製作所と日立オートモティブシステムズは2018年12月12日、自動運転車や産業機器の制御システム向けに、ソフトウェアを高速に変更する技術を開発したと発表した。開発技術により、制御システムの機能の変更や追加を柔軟に行う。また、ハードウェアの異常発生時には、ソフトウェアを高速に上書き修正することで、システムを停止せずに動作を継続することが可能になるとしている。

 日立製作所は開発技術の実証実験などを行い、産業機器や自動車などのモビリティシステムへの適用を目指す。日立オートモティブシステムズは日立製作所とともに、開発技術を搭載した自動運転ECU(電子制御ユニット)の製品化を検討する。

開発技術の概要(クリックして拡大) 出典:日立製作所

 日立製作所は、IT分野で培ってきたソフトウェアを主体とする機器制御技術のノウハウを生かし、制御システムの機能を柔軟に変更できるミドルウェア技術を開発した。開発技術では、制御システムの自動運転中に、外部センサーからの入力情報や、入力情報を判断して次の動作を決めるための計算値をミドルウェアのバックアップ領域に保存する。制御システムの機能を変更する場合には、バックアップ領域の情報を用いて、入力情報の再生や、次の動作を決める計算値の上書き修正を高速に実施する。例えば、機能Aを処理しているCPU1に異常があった場合に、CPU2に機能Aを上書きすることで制御を継続できるようにする。これにより、制御システムの安全性や信頼性を向上させるとしている。

10分の1スケールの自動運転車で開発技術を検証した(クリックして拡大) 出典:日立製作所

 両社は、10分の1スケールの実験車両で自動運転車を模擬し、開発技術を検証した。CPUが故障して機能の変更が必要な状況を想定し、実験車両の走行中にソフトウェアの停止命令を発行。疑似的に制御システムに異常を発生させても、ソフトウェアを修正して制御を開始するまでの時間が従来より7倍高速になり、安定した走行制御を継続できることを確認した。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.