LOVEをはぐくむロボット「LOVOT」は先端技術満載、デザインは根津孝太氏ロボット開発ニュース(1/3 ページ)

ロボットベンチャーのGROOVE Xは、2015年11月の創業から約3年をかけて開発してきたロボット「LOVOT(らぼっと)」を発表。「人の代わりに仕事はしないが、一緒にいるとほっとする、うれしくなるロボット。LOVOTは人の愛する力を育むことができる」(同社 代表取締役の林要氏)という。

» 2018年12月19日 10時00分 公開
[朴尚洙MONOist]

 ロボットベンチャーのGROOVE Xは2018年12月18日、東京都内で会見を開き、2015年11月の創業から約3年をかけて開発してきたロボット「LOVOT(らぼっと)」を発表した。「人の代わりに仕事はしないが、一緒にいるとほっとする、うれしくなるロボットだ。現代は、(社会全体として)自分が愛されることを重視し過ぎる傾向があるが、LOVOTは人の愛する力を育むことができる」(同社 代表取締役の林要氏)という。同日から2体1セットでの同社Webサイトからの予約を開始し、2019年秋冬に初回出荷を行う予定。価格は2体1セットで59万8000円で、この他月額利用料金が1体当たり9980〜1万8180円かかる(価格は全て税別)。

GROOVE Xの林要氏と「LOVOT」 GROOVE Xの林要氏と「LOVOT」(クリックで拡大)

開発の基本方針は「四次元ポケットのないドラえもん」

 林氏は、「LOVEをはぐくむ」をコンセプトとするLOVOTの開発背景について、「ロボティクステクノロジーは日々進歩しているが、どのような問題を解くかについては明確になっていない。特に家庭では掃除ロボットくらいしか目覚ましい成果を上げていない。テクノロジーと文明の進歩で人類は本当に幸せになっているのか。AI(人工知能)やロボットが仕事を奪うという不安を感じている人もたくさんいる。誰かが自分の代わりに仕事をしてくれることが幸せなわけではない。より良い明日が来ること、信じられる日々を作ることが幸せではないかと考えた」と語る。

従来のロボット「LOVOT」 従来のロボット(左)と「LOVOT」(右)の違い(クリックで拡大) 出典:GROOVE X

 そこで、開発の基本方針となったのが「四次元ポケットのないドラえもん」(林氏)である。便利な道具が出てくる四次元ポケットのないドラえもんは、宿題もやってくれないし、家事も手伝ってくれない「役に立たないロボット」(同氏)だ。しかし、側にいるだけでまた明日も頑張ろうと思うきっかけを作ってくれる、そんな心を支える「人類のパートナーになるようなロボット」(同氏)でもある。林氏は「LOVOTはその第一歩になる」と述べる。

2体の「LOVOT」と、エッジサーバと充電ステーションの役割を果たすネスト 2体の「LOVOT」と、エッジサーバと充電ステーションの役割を果たすネスト。当初は2体1セットでの販売になるが、それぞれ性格が異なること、2体のLOVOTの間で行われるコミュニケーション機能なども含めて「一度体験すると2体のLOVOTが当たり前になる」(林氏)という(クリックで拡大)
「LOVOT」のさまざまな利用シーン「LOVOT」のさまざまな利用シーン 「LOVOT」のさまざまな利用シーンのイメージ(クリックで拡大)
「LOVOT」のさまざまな利用シーン「LOVOT」のさまざまな利用シーン 「LOVOT」のさまざまな利用シーンのイメージ(クリックで拡大)
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