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» 2019年01月09日 08時00分 公開

車載半導体:組み込み型相変化メモリ内蔵の車載マイコン、サンプル出荷を開始

STマイクロエレクトロニクスは、組み込み型相変化メモリ「ePCM」を内蔵した車載マイコンのサンプル出荷を開始した。AEC-Q100 Grade 0準拠のePCMを組み込んだ同マイコンは、高温下でもデータの安全性を確保する。

[MONOist]

 STマイクロエレクトロニクスは2018年12月10日、組み込み型相変化メモリ「ePCM(embedded Phase-Change Memory)」を内蔵した車載マイコンのサンプル出荷を開始した。

 PCMは、素材であるGST合金(GeTe-Sb2Te3系合金)が急速な温度変化によって単結晶相と多結晶相に変化する材料特性を利用した不揮発性メモリだ。Flashメモリと違い、1ビット単位で書き変えられるPCMは、ソフトウェアによるデータ記録処理を簡略化し、高温でもデータを保存できる。

 PCMを組み込んだePCMは、動作温度が最高165℃で、車載電子部品の規格「AEC-Q100 Grade 0(使用温度範囲−40〜150℃)」に準拠。リフローはんだ工程のような高温環境下や放射線下においても、ファームウェアやデータの安全性を確保する。今回、このePCMを28nm FD-SOIプロセスに組み込み、高性能で低消費電力の車載マイコンを開発することに成功した。

 主な用途として、パワートレインシステム、セキュアゲートウェイ、ADAS(先進運転支援システム)、車両電動化アプリケーションなどを想定する。同社は、2020年までに、ePCM搭載マイコンの車載アプリケーション適合試験と総合的な信頼性評価を完了する予定だ。

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