組み込み機器向けグラフィックス技術 最前線

液晶表示部を搭載した組み込みシステムに対するニーズは多様化の一途をたどる。スマートフォンに代表されるコンシューマ機器のみならず、高信頼性が求められるFA機器や医療機器、金融端末などの産業機器、さらには高精細・高解像への要求が高まるアミューズメント機器やデジタルサイネージなど……。いまや限られたリソース/コストで最大限のグラフィックス性能を発揮する組み込みシステムの実現が欠かせないものとなっている。システム設計者・開発者は、こうした多様化するニーズに柔軟かつ迅速に対応すべく、システムコストの低減や低消費電力の実現、長期供給やサポートを加味したうえで、CPU、グラフィックスLSI、DSP、FPGAおよびOS、ドライバ、ライブラリなどのハードウェア/ソフトウェアのプラットフォームを正しく選択し、システムを実現する必要がある。今後、液晶を搭載した組み込みシステムはますます増加していく。さまざまなニーズに着実に応えられる“最適解”を、いまこそ見つけ出さなければならない。

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アミューズメント機器向けグラフィックスLSIで圧倒的なシェアを誇るアクセルは、これまで培ってきた画像処理技術とノウハウを昇華させた組込み機器向けグラフィックスLSI「AG10」を手掛け、組込み市場へ攻勢を掛ける。

(2011年05月09日)

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AG10は、Intel製の組込み機器向けチップセットに対応したグラフィックスLSI。最大4画面出力、VRAM内蔵、低消費電力駆動を実現。多画面制御によるハイパフォーマンスを実現しながらも、ファンやヒートシンク不要の基板設計を可能とし、システムコストの低減に貢献。64MBの大容量VRAMを SiPで内蔵しているため、内部バスによる高速データ転送を実現しながらVRAMの調達やロジック部との相性問題などの問題を解決する。

AG902は、組込み用マイコンと組み合わせ、CPU負荷を最小化しながら最大SXGAの高解像度出力を実現するグラフィックスLSI。車載端末をはじめ、医療機器、計測器、デジタルサイネージなど高精細な表示が要求される機器において高いパフォーマンスを発揮。またビデオキャプチャ機能を搭載し、リアルタイム性の高い表示制御や監視用途などにも応用できる。独自の画像圧縮伸張エンジン搭載により、キャプチャした映像を外部ROMへ保存することが可能。 CPUバスI/Fは、16bitに加えて32bitにも対応。多様なCPUとの組み合わせによる自由度の向上に貢献。

「CPU/MCU」関連記事

私たちの身の回りにある、あらゆる装置に搭載されている「MCU」について、その概念をあらためて解説します。

(2009年06月02日)

QorIQ AMPシリーズは、同社がこれまで提供してきた通信プロセッサ製品群「QorIQ」の新シリーズ。28nm世代の製造プロセスを採用したことや、デュアルスレッドに対応したことなどが特徴。

(2011年06月22日)

SPARCプロセッサを採用したことだけが勝因ではない。インターコネクト性能とプロセッサ性能のバランスが良いことが理由だ。TOP500で最も消費電力が大きなスーパーコンピュータでもあるが、エネルギー効率は4位と優れている。

(2011年06月21日)

ルネサス モバイルの川崎郁也社長は、「今後数年のうちに、世界市場でQualcommと肩を並べる」と公言してはばからない。その先の展望も描く。LTEチップが自動車やカメラ、ゲーム機などに搭載され、クラウドサービスにつながる――そうした新たな時代の覇者を目指すと意気込む。

(2011年06月07日)

Microsoftが、Windows 8の仕様をビデオ動画で初披露した。ARMコアを採用したSoCをPC向けに売り込むには、Windows 8対応となるのが早道だ。だが、Windows 8対応のARM版SoCのメーカーリストにはFreescale SemiconductorとMarvell Technology Group、Samsung Electronics、ST-Ericssonの4社が入っていない可能性がある。

(2011年06月06日)

インテルは、新しいAtomプロセッサ「Z670」と「SM35 Express」チップセットで構成されるタブレット機器向けAtomプラットフォーム製品を発表した。

(2011年04月12日)

「グラフィックス」関連記事

本稿では、先に開催された「第14回 組込みシステム開発技術展(ESEC2011)」を振り返り、3Dグラフィックスなど高度化が進む画像処理技術、ソフトウェア開発の大規模化に対応した開発・検証ツールに的を絞り、ESEC2011で見つけた最新ソリューションを紹介する。

(2011年06月01日)

ARMは「モバイルデバイス・モバイルゲームにおける『2016年のユーザーエクスペリエンス』を担う、GPU戦略について」と題し、記者説明会を開催。来日中の同社 メディア・プロセッシング部門 上級副社長 兼 ジェネラル・マネージャのLance Howarth氏が、同社第4世代GPU製品「Mali-T604」を含む、Mali製品群の概要の他、将来GPUに求められる性能、そしてGPUの開発戦略について説明した。

(2011年07月25日)

ノートPCやデスクトップPC、組み込み機器などに向けたグラフィックスLSIを手掛けるS3 Graphicsを買収する。

(2011年07月07日)

イーソルのT-Kernel拡張版リアルタイムOS「eT-Kernel」と開発環境「eBinder」が、富士通セミコンダクターの車載機器向け画像表示LSI「MB86R11」のソフトウェア開発キットに標準採用された。

(2011年04月05日)

「DSP」関連記事

デジタル信号処理(離散時間信号処理)に特化したプロセッサ“DSP”でできるさまざまな処理について、図を交えて解説します。

(2009年04月21日)

音声や映像のデータは膨大で、リアルタイム処理には高い演算性能が要求される。それを解決する半導体チップ「DSP」は、いまやデジタルオーディオ機器に不可欠な存在だ。今回は、そのDSPの役割を解説してみよう。

(2010年05月07日)

ヤマハの「シネマDSP 25周年スペシャルサイト」に、古くからのAVファンにとって、ちょっと興味深いコンテンツが登場した。

(2011年06月16日)

ウォルフソン・マイクロエレクトロニクスは、同社として初となるオーディオ処理用DSP「WM0010」を発売し、オーディオDSPの市場に参入した。

(2011年02月25日)

「FPGA」関連記事

あなたは、人に「FPGA」を正しく説明できるだろうか? いまや常識となりつつあるFPGAについて、あらためてその概念から仕組み、最新動向までを解説する。

(2006年09月20日)

FPGAに関するさまざまなテーマをお届けする本連載。記念すべき第1回はFPGAの概要と各年代のエポックメイキング、そして最新動向を紹介する

(2010年01月27日)

皆さんは本当にFPGAを使いこなせていますか? コンパイル時間を早める“チューニング・テクニック”ほかを紹介します。

(2007年08月28日)

スマートフォンへの搭載を想定して低消費電力化を優先した品種と、タブレットPCへの内蔵を狙って高速動作に重点を置いた品種をラインアップする。いずれも、65nm技術を適用する現行品に比べて、論理セルの集積規模が2倍に高まるという。

(2011年07月14日)

28nm技術で製造する次世代製品群「Xilinx 7シリーズ」で採用した低消費電力化技術を紹介するとともに、各種のアプリケーションを想定した消費電力シミュレーションのベンチマーク結果も公表した。最大のライバルであるAlteraの28nm世代品に比べて、消費電力を大幅に低く抑えられると主張する。

(2011年06月29日)

現行品「ECP3」とその後継品で高速シリアルトランシーバを改良する「ECP4」は、65nm世代のプロセス技術で製造する。ECP4の次期品種「ECP5」で、28nm世代に移行する考えだ。性能を向上させつつ、65nm世代品からコストと消費電力を半減させるという。

(2011年05月26日 )

「プラットフォーム」関連記事

2011年6月9〜10日に幕張メッセで開催された「デジタルサイネージ ジャパン 2011(以下、DSJ2011)」では、デジタルサイネージに関する最新ソリューションが多数披露された。その中から特に注目したい製品・サービスを紹介する。

(2011年06月27日)

NECおよびNECディスプレイソリューションズは、Open Pluggable仕様準拠の制御モジュール「OPSコントローラ」と、OPS準拠モジュール対応のスロットを装備した業務用液晶ディスプレイ2機種を製品化し、6月30日から日本市場向けに出荷を開始すると発表。

(2011年05月26日)

タッチパネル技術には、ディスプレーに表示された画像や映像を見ながらそれに触れることで、機器を直感的に操作できるという大きな特徴がある。機器と利用者の距離を縮める、重要な要素技術だろう。

(2011年04月28日)

コンテックとミラクル・リナックスは、小型・省電力でフルHDに対応するデジタルサイネージプレーヤー機器を共同開発し、5月11日より受注を開始する。

(2011年04月26日)

組み込み機器向けグラフィックスLSIを手掛けるアクセルは、ESEC2011で「AG10」の“開発環境”をテーマに、GUIオーサリングツール「eUI」の実力を余すことなく披露する。

(2011年04月19日 )

2010年11月25日、オムロンとアクセルはデジタルサイネージなどの特定分野向け産業用電子機器の実現において、多画面制御が必要なアプリケーション開発を効率化するプラットフォーム「Frantio AX」を共同開発し、2011年1月より開発支援キット(DSK:Development Support Kit)を発売すると発表した。

(2010年11月26日)

提供:株式会社アクセル
アイティメディア営業企画/制作:@IT MONOist編集部/掲載内容有効期限:2012年4月20日

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