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例題で理解する「そもそもシックスシグマって何だっけ?」シックスシグマの落とし穴(1)(3/5 ページ)

シックスシグマは改善のための重要ワード。でも、どう導入すればいいのか、どう考えるかを理解していますか? 簡単な例題から確認を

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シックスシグマの種類

 シックスシグマと呼ばれる手法の中が、いくつかに細分化されていることは、あまり知られていません。シックスシグマはいまも進化を続け、会社ごとにも新しいコンセプトが開発されていますが、代表的なものとしては次の3つが挙げられます。

 なお、この連載では、最も基本の考え方となる「シックスシグマ(SS)」を中心に解説進め、最終回で「リーンシックスシグマ(LSS)」をご紹介させていただく予定です。


種類 適用対象 コメント
Six Sigma(シックスシグマ:SS) 既存プロセスの改善、業務/製品/サービスの品質向上 改善プロジェクトの5つのステップの頭文字を取って、DMAIC(ディマイク、ディーマイク)と呼ばれることも多い。導入企業によって、多少の違いがある
Lean Six Sigma(リーンシックスシグマ:LSS) 既存プロセスの改善 業務/製品/サービスの品質向上+ムダ取りによる期間短縮。トヨタ発祥のリーン生産方式の考え方をシックスシグマに取り入れたもの。リーンシグマとも呼ばれる
Design For Six Sigma(デザイン フォー シックスシグマ:DFSS) 新プロセス、新製品、新サービスの開発、顧客への提供価値の向上 DMAICに比べると、活用している企業は少なめ。プロジェクトの5つのステップはDMADVとなる

シックスシグマの特徴とメリット

 シックスシグマを特徴付けるキーワードは、「汎用性」「データ重視(データドリブン)」「人材育成」の3つが挙げられます。

汎用性

 例えば、トヨタが世界に誇る「カンバン方式」ですが、こちらも「不良率の削減」や「生産性向上」「継続的改善」と、シックスシグマが目標にするところと多くの共通点を持っています。しかし、「カンバン方式」は複雑な工程を抱える、多品種大量の生産現場に対する解決策を包含している方法論ですので、小売業や金融業など、この考え方をそのままほかの業種に展開することは困難です。それに対し、シックスシグマは見つけ出した根本原因に対する解決策は、手順の中で個別に考えていく、という進め方を取っていますので、業種や業務内容、規模の大小を問わず、汎用的に導入/活用することが可能となっています。

データ重視(データドリブン)

 シックスシグマを使った課題解決を進めるうえで、最も重要視されるのが「客観的なデータ」です。課題解決の取り組みで失敗する典型的なケースとしては、「ITシステムの導入など、解決策ありきで進めてしまった」「影響力の大きなメンバーの意見に左右されて、本質を見誤った」などがありますが、これらは事実よりも、誰かの思いや考えを重視してしまった例です。

 客観的なデータを使うことによって、本当の問題と、その根本原因を探り出し、施策の効果も客観的に評価していこうというのが、シックスシグマの考え方になります。

 また、データドリブンの場合、個々の「思い」や「影響力」ではなく「事実」や「合理性」に基づいて意見の調整が行われていきますので、多数の利害関係者を巻き込んだ中でも、納得感のある合意形成を実現しやすくなる、という利点もあります。

人材育成

 シックスシグマの手法には、プロジェクトメンバーをやる気にさせ、利害関係者を巻き込み、一体感のあるチームとして結果を生み出していくという、組織リーダーシップの開発に直結するノウハウがたくさん詰まっています。また、会社にとってのインパクトを金額換算で測定して、優先順位を決めるなど、経営幹部として身に付けておかなければならないスキルが、プロジェクトを通じて自然に体得できるようになっています。社内へのシックスシグマの導入により、座学ではなかなか身に付かないこれらのスキルを、実際に使用して効果を実感しつつ、自分のものにしていくことが可能になります。

 また、シックスシグマは「手順」を重視したプロセス志向の方法論ですので、個人の発想力などの要素に左右されることがありません。そのため、プロジェクトを通じて実践された検討プロセスは、社内の誰もが使えるノウハウとして共有化され、蓄積されやすいという利点も持っています。

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