ホンダ「N-ONE」がエンジン改良で燃費を向上、自動ブレーキも標準装備:エコカー技術
ホンダは、ハイトワゴンタイプの軽自動車「N-ONE」をマイナーチェンジした。「N-WGN」で採用した改良型の軽自動車用エンジンを搭載することで、JC08モード燃費は28.4km/lに向上。運転支援システム「シティブレーキアクティブシステム」なども標準装備になった。
ホンダは2014年5月15日、ハイトワゴンタイプの軽自動車「N-ONE」をマイナーチェンジしたと発表した。2013年11月に発売した、同じハイトワゴンタイプの軽自動車「N-WGN」から採用している改良型の軽自動車用エンジンを搭載することにより、JC08モード燃費が約5%向上し28.4km/lとなった(関連記事:ホンダ「Nシリーズ」の新たな革新「N-WGN」、燃費性能で競合車種と肩を並べる)。
さらに、レーザーレーダーによる衝突の回避や被害軽減が可能な運転支援システム「シティブレーキアクティブシステム」とサイドカーテンエアバッグ、サイドエアバッグをセットにした「あんしんパッケージ」を標準装備とした(最も安価な「Gグレード」のみオプション)。税込み価格は、スタンダードモデルのN-ONEが118万5000〜162万7828円。プレミアムモデルの「N-ONE Premium」が149万〜179万2829円。月間販売目標台数は4000台。
マイナーチェンジした「N-ONE」の外観。ボディカラーは、新色のスペシャルカラースタイル2トーンの「ホライゾンターコイズ・パール&シルバー」(左)と「フレッシュライム・メタリック&ホワイト」。ボディカラーは21色から25色に増えた(クリックで拡大) 出典:ホンダ
ターボ搭載モデルの燃費は「ムーヴ カスタム」を上回る
2012年11月発売のN-ONEは、ターボチャージャーを搭載する「Tourer」モデルに「ダウンサイジング過給」の考え方を取り入れて、排気量1.3l(リットル)クラスの小型車以上の走りを実現できることなど走行性能を最大の特徴としていた(関連記事:ダウンサイジング過給の「N-ONE Tourer」、競合の軽ターボを上回るトルク性能)。
その一方でTourerモデルのJC08モード燃費は23.2km/l(FF車モデルの場合)と、競合他社よりも大きく見劣りしていた。競合他社のターボチャージャーを搭載するFF車モデルのJC08モード燃費は、スズキの「ワゴンRスティングレー」の「Tグレード」は27.0km/l、ダイハツ工業の「ムーヴ カスタム」の「RSグレード」が25.0km/lとなっている。
今回のマイナーチェンンジでエンジンを改良型に置き換えたことにより、ターボチャージャーを搭載するFF車モデルの「Tourer・Aパッケージ」のJC08モード燃費は、23.2km/lから25.4km/lまで向上した。これは、ワゴンRスティングレーのTグレードには及ばないものの、ムーヴ カスタムのRSグレードを上回っている。
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