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「どや! すごいでっしゃろ!」――自律ミニ四駆、コスプレグッズ…… 熱い! もとい暑苦しい!? 自慢の作品!メイカーズバザール大阪リポート(1/3 ページ)

2014年10月11〜12日、大阪南港ATCにおいて関西初のメイカーズイベント「メイカーズバザール大阪」が開催された。65ブースに思い思いの作品が並んだ。

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 2014年10月11〜12日、大阪南港ATCにおいて関西初のメイカーズイベント「メイカーズバザール大阪」が開催された。コンセプトは「自分たちで製作したモノを自慢し発表する!」だ。関西を中心に、関東や九州からも出展があり、3Dプリンタで出力した作品や、筋電センサで動く車いす、マイコン搭載の自律ミニ四駆、コスプレグッズまで展示された。


来場者で賑わう「メイカーズバザール大阪」。

 同イベント開催のきっかけは、廣瀬勇一氏(ロイスエンタテインメント)がソフト産業プラザイメディオで毎月開催している「大阪3Dプリンタービジネス研究会」にある。

 2013年10月から研究会を開いているが、なかなかビジネスに結びつくプロジェクトがスタートしない。研究してばかりではなく、完成品を作らないことには先に進まない。

「メイカーズって、本当に大阪にいるのかな?」

「いるんじゃない? 試しに集めてみよう」

 そういうノリで、大阪ならではの本気でモノ作りをしている人、こだわりが強い人を募ったところ「暑苦しいメンバーが集まった(笑)」(廣瀬氏)そうだ。

 メイカーズの本質は、“自慢大会"。出展者たちは関西らしい明るさで、自分の作品を来場者に自慢していた。観客の滞留時間も長く、出展者との交流を楽しみながら展示物を見て回っていたことが分かる。

3Dプリンタ関連

 デザイナーによる3Dプリンタ作品が美しかった。

 幾重にも重なる多層球や小さなリングで構成されたふわふわとしたメッシュの球。つなぎ目がなく「どうやって出力しているのだろう?」と不思議に思う。ナイロンの粉末をケースに詰めて、レーザーを照射したところだけを硬化させているそうだ。データを作って、DMM.makeで出力したという。


約400個の輪がチェーン状に組み合わさって球体になっているオブジェ「ふわふわメッシュ」。それぞれの輪が独立しており、柔らかく動く。触っていると気持ちがいい。来場者のリクエストを受けて DMM.makeで発売中。

台北の故宮博物院に収蔵されている芸術品の多層球を3Dプリンタで再現。デザインはオリジナル。メッシュ状の球が多重構造で15層になっている。

 フィラメントを積層する3Dプリンタでも、アイデア次第で面白いものが作れる。例えば「リトフェイン」。本来は、大理石を削り裏から光を当て絵を浮かび上がらせる中世ヨーロッパの彫刻技法。今回は彫刻ではなく、3Dプリンタで積層して作ったそうだ。

 一見すると、片面が人物の形に凸凹している切手サイズの白いチップ。光にかざすと肖像画が浮かび上がる。

 3DプリンタとLEDを組み合わせてライトを作っている例もあったが、リトフェインの技法を取り入れてランプシェードを作ったら、面白そうだと感じた。並んでいる作品を見ていると、“アイデア×アイデア”で新しいモノ作りが生まれそうでワクワクしてくる。


3Dプリンタで積層した「リトフェイン」。実物はもう少し鮮明に絵が見えた。
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