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「PTC Creo 3.0」、マルチCAD環境の完全提供へCADニュース(1/2 ページ)

PTCは、「PTC Creo 3.0」単体で他のCADベンダーのファイルを閲覧したりインポートしたりできる機能の提供をアナウンスしていたが、今回それら全ての提供を開始した。これによりマルチCAD環境における作業効率が大きく向上するとしている。

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 PTCは2014年12月25日に設計ソフト「PTC Creo 3.0」(以下Creo 3.0)のバージョンM020の提供を開始した。これによって「Unite Technology」など当初予定した全ての機能に対応可能になった。これらの機能の詳細についてPTCが語った。

 2014年6月に提供を開始したCreo 3.0のコンセプトの1つがマルチCAD環境の強化であり、それを実現するのが「Unite Technology」という技術になる。Unite Technologyは「インポート」「オープン」「自動更新」「名前を付けて保存」の4つの機能からなる。「インポート」と「オープン」はソフトウェアに標準で搭載される機能である。「自動更新」と「名前を付けて保存」は有料オプション。M020のバージョンで追加されたのは「自動更新」と「オープン」。

 「ユーザーはUnite Technologyを2つの用途を目的に利用するだろう。1つはCADシステムを統合するというもの、もう1つは統合ではなくコラボレーションによって進めるという用途だ」(PTCジャパン CAD事業部 営業技術部 テクニカルディレクターの芸林盾氏)。

 「インポート」は他CADデータをCreoフォーマットに変換する機能。今までは該当のCADのライセンスが使えるコンピュータ上でなければインポートできないなど、利用環境に制限があった。対応するCADフォーマットはCATIA、SolidWorks、NX、SolidEdge、Inventorとなる。

 「オープン」はCreo 3.0で新規追加された機能である。この機能では他CADのファイルをCreoでそのまま展開可能だ。「インポート」と同じく環境制限はない。対応するフォーマットはCATIA、SolidWorks、NXになる。


従来のインポートでは、ファイル全体を変換していた。新しいオープンの機能によって、ファイルを開き、必要な部品だけを選んで変換可能だ

 「自動更新」は、元ファイル(ネイティブデータ)が修正などで更新された場合、Creoで作業中のファイルにも自動反映される機能である。


他CADデータをCreo上でアセンブリした場合、ネイティブデータが更新されると「自動更新」の機能によって自動で変更内容が反映される。また他CADのファイルとして保存できる

 「名前を付けて保存」では、Creoで作成・閲覧しているファイルを他CADのファイルフォーマットとしてエクスポートできる。対応フォーマットはSolidWorks、NX、CATIAで、これも環境依存はない。

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