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「WRCの舞台に“戻らせていただく”」――トヨタ社長が18年ぶりの参戦を宣言モータースポーツ(1/2 ページ)

トヨタ自動車は2015年の同社のモータースポーツ活動および支援計画を発表。その中で、2017年の国際自動車連盟(FIA)世界ラリー選手権(WRC)に18年ぶりに参戦することを明らかにした。

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 トヨタ自動車(以下、トヨタ)は2015年1月30日、東京都内で会見を開き、2015年の同社のモータースポーツ活動および支援計画を発表した。その中で、2017年の国際自動車連盟(FIA)世界ラリー選手権(WRC)に18年ぶりに参戦することを明らかにした。


18年ぶりとなるWRCの舞台へ


トヨタ自動車 取締役社長の豊田彰男氏

 会見に登壇したトヨタ自動車 取締役社長の豊田彰男氏は「トヨタが2014年に参加したさまざまなレースの中で、『トヨタはいつWRCに復帰するのか?』という声を多くいただいた。その時、トヨタがWRCに参戦していたころの記憶をまだ持ってくれている方がこれだけいることに大きな感銘を受けた。その記憶が消えないうちに、トヨタはWRCの舞台に“戻らせていただく”」と参戦を宣言。

 トヨタがWRCに参戦するのは18年ぶりで、43回のレース優勝と3回の年間チャンピオンを獲得した第1期(1973〜1999年)に続く2期目となる。18年ぶりとなる参戦について豊田氏は、「先ほど“戻らせていただく”と表現したのは“復帰”ではなく、初参戦だと思って臨むという姿勢の表れ。一からスタートする気持ちで準備を進めていく」と語った。

参戦車両は「Yaris」がベースに


会見で展示された「Yaris WRC」のテストカー(クリックで拡大)
正面、斜め後方、後方から見た「Yaris WRC」のテストカー(クリックで拡大)

 2017年のWRCに参戦する車両は「Yaris(日本名:ヴィッツ)」をベースとした「Yaris WRC」だ。外形寸法は全長3910mm×全幅1820mmで、グローバルレースエンジン規定に準じた排気量1.6l(リットル)の直噴ターボエンジンを搭載。タイヤはミシュラン製となっている。車両開発を行う2015年のテストドライバーは、ステファン・サラザン氏、セバスチャン・リンドホルム氏、エリック・カミリ氏が務める。なお、2017年の参戦時におけるドライバーは未定となっている。

豊田社長自ら「Yaris WRC」のテスト走行

 会見では、豊田氏がモータースポーツに参戦するときの愛称である「モリゾウ」にちなみ、「MORIZO Test Driving」として同氏がYaris WRCのテストカーに乗車する動画も放映された。

「Yaris WRC」の試乗ムービー。豊田氏が自らテスト走行する様子も(クリックで再生)出典:トヨタ自動車

 豊田氏は「私自身がドライバーとしてさまざまな道と対話することで、体の中のクルマを感じるセンサーが研ぎ澄まされていったように思う。私はエンジニアではない。しかしそういったセンサーを体に宿せたことで、商品開発の最終責任者であり、トヨタのクルマを世に出す最後のフィルターという立場として、日々より良いクルマづくりを追求できているのではないかと感じている」と語った。

 なお、2017年のWRCに“モリゾウ”が参戦する予定はあるかという質問に対しては、「そんなことはメディアの前では明かせない。秘密です」(豊田氏)としている。

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