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“誰でも発明家になれる”ソニーの「MESH」ってナンダ?電子ブロック

ソニーが開始したクラウドファンディングとEコマースを兼ねる「First Flight」。第一弾製品として販売開始された“誰でも発明家になれる”「MESH」を、開催されたタッチ&イベントで“体験”してみた。

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 ソニーが2015年7月1日に開始した、クラウドファンディングとEコマースを兼ねるサイト「First Flight(ファースト・フライト)」。その第一弾商品として販売開始されたのが、“誰でも発明家になれる”をキャッチコピーにするスマートDIYキット「MESH」だ。

 MESHは以前よりクラウドファンディングサイト「IndieGoGo」で出資者を募り、出資者への提供は行われていた他、「Maker Fair」「設計・製造ソリューション展」など各種イベントでの展示も行われていたが、一般販売が開始されたことによって、より多くの人がMESHを手にすることが可能となった。

 ソニー本社(東京・品川)のモノ作りスペース「Creative Lounge」で開催中のタッチ&トライイベントではMESHを含むFirst Flightのプロダクトが実際に操作でき、また、プロダクト担当者も在席しているので、直接要望を伝えたり質問をすることもできる。タッチ&トライベントの開催は2015年7月7日〜10日の4日間で、開催時間は18時〜20時。

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スマートDIYキット「MESH」

 MESHは消しゴムサイズのブロック「電子タグ(MESHタグ)」と、MESHタグの挙動を決定するiPad用アプリ「MESHキャンバス」を組み合わせ、“ハードウェアをハッキング”できるアイテム。MESHタグは動きを検出する「Move」、ボタンを備えた「Button」、さまざまな色に光る「LED」、他のセンサーやモーターに接続できる「GPIO」の4種が用意されており、MESHタグの間はBluetoothで接続される。

 基本的な使い方としては、「ボタンを押したら、LEDが光る」といったように、目的に応じてMESHキャンバス上の「MESHタグ」アイコンを組み合わせるだけ。アイコンはドラッグ&ドロップで操作できるため、プログラミングの知識は必要ない。MESHキャンバス上では単純な入力→実行といった挙動の他、「2つの動作が重なると実行」「入力される度に2つの動作を交互に実行」「タイマーを使って時限実行」など、さまざまな動作を設定でき、いろいろなアイデアを形にすることが可能だ。

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「MESHキャンバス」の画面。一番上が「ボタンを押したら、LEDが光る」動作の設定
MESHの制作例。「Move」タグを振ると「GPIO」タグを経由してモーターが回転してプロペラを回し、iPadから音が出る

 MESHキャンバスからはアプリを動かすiPadの制御も可能となっており、“MESHタグ「Button」のボタンを押すとiPadのカメラで写真を撮る”“「Move」タグを振るとiPadから指定した音を鳴らす”などといった動きをとらせることも簡単だ。現在、MESHキャンバスはiOS 8.0以上を搭載したiPadおよびiPad miniのみで動作する。

「Move」タグを使った、トントン相撲。Moveタグは位置の変化も検出するので、「倒れた」ことをトリガーにして、音を鳴らしている

 タッチ&トライイベントにはMESHの他、1枚の電子ペーパーで文字盤とベルトを作ることでデザインを変更できる腕時計「FES Watch」、おなじく電子ペーパーを使ったさまざまな家電を制御できるリモコン「HUIS REMOTE CONTROLLER」も用意されている。FES WatchとHUIS REMOTE CONTROLLERのいずれもクラウドファンディングで目標金額を達成しており、2015年7月7日現在、FES Watchは予約販売受け付け中、HUIS REMOTE CONTROLLERはプロジェクト成立の状態となっている。

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「FES Watch」“曲がる電子ペーパー”を実現するため、ドットマトリクス式ではなく印刷式を採用、印刷されたパターンは24で、リュウズ部分のボタンで切り替える。ボタン電池で約2年間駆動する
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「HUIS REMOTE CONTROLLER」 表示中でも電力を消費しないという電子ペーパーの特性を生かした。電子ペーパーはFES Watchと異なりドットマトリクス式を採用する

 MESHのプロジェクトを推進するソニーの善積真吾氏(新規事業創出部 I事業準備室)は「“作りたい”をより簡単に実現する手助けとして企画した」と製品に込めた意図を語る。MESHタグはまだ4種類しかなく、MESHキャンバスで設定できる動きもまだ限定されており、ArduinoやRaspberry Piを使いなせる人からすれば、オモチャのように見えてしまうかもしれない。だが、iPadの画面に触れるだけで、LEDが光り、モーターが回る様子は“モノを動かした”“モノを作った”という実感を与えてくれる。

 FirstFlightで一般販売が開始され、MESHキャンバスの日本語化やAndroid対応も検討課題に入った(良くあるお問い合わせ)現在、プロジェクトでは利用者からのフィードバックを得ながら、改良・強化を進めてくフェーズに入る。「人感センサーなど需要がありそうなものについては(MESHタグとして提供することも)検討したい」(善積氏)。このような走りながらのモノ作りこそ、ソニーが推進する新規事業創出プログラム(Seed Acceleration Program)の心髄といえるだろう。

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