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船舶構造体の溶接線を自動で導き出す、神戸製鋼所の「3D CAD-link Welding」CeBIT 2017

神戸製鋼所は、「CeBIT 2017」において、船舶の3D設計データから最適な溶接線を自動で導き出す「3D CAD-link Welding」を披露した。

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「3D CAD-link Welding」と溶接の生産監視システム
「3D CAD-link Welding」と溶接の生産監視システム。これにより、インダストリー4.0対応の溶接が可能になるという(クリックで拡大) 出典:神戸製鋼所

 神戸製鋼所は、国際情報通信技術見本市「CeBIT 2017」(2017年3月20〜24日、ドイツ・ハノーバー)において、船舶の3D設計データから最適な溶接線を自動で導き出す「3D CAD-link Welding」を披露した。

 同社は中/厚板分野の溶接ロボットや溶接材料でアジアトップシェアの地位にあるなど、溶接関連で有力な技術を持っている。「ロボット、材料の両方で高い技術を持つ企業は世界でも数少ない」(同社の説明員)という。

 3D CAD-link Weldingは、それらの溶接関連技術を基に開発した。3D CADツールによる設計データからSTEPファイルを介してインポートすることで、最適な溶接線を導出する。また、溶接時のウィービングラインなどさまざまな条件も算出することができる。

 自動車のような量産製品の場合、シャシーの設計内容が確定すれば、その設計内容に基づいて一度行った溶接シミュレーションの結果に基づいて、量産プロセスの溶接を行えばよい。「しかし船舶は、各購入客が決める仕様に合わせて構造体を設計するため、その仕様は同じではなく、1品1品カスタマイズになっていると言っていい。このため、最適な溶接を行うための溶接線もそれぞれ異なってくる」(同説明員)。

 3D CAD-link Weldingは、そういった船舶の構造体を溶接するのに最適なソフトウェアというわけだ。さらに、神戸製鋼所の溶接ロボット「ARCMAN」にデータを送信し、そのまま溶接作業を行わせることもできる。

 同社はこの他、溶接ロボットの作業内容をカメラなどをも使って収集する生産監視システムについても紹介。3D CAD-link Weldingと生産監視システムの組み合わせにより、インダストリー4.0対応の溶接が可能になることをアピールしていた。

カメラで溶接ロボットの作業を監視できる
カメラで溶接ロボットの作業を監視できる(クリックで拡大)

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