イスラエル出身の物理学者エリヤフ・ゴールドラット(Dr. Eliyahu M. Goldratt)博士が提唱した経営理論のこと。基本的な考え方は「工場の生産性はボトルネック工程(制約条件)の能力以上には向上しない」というものである。
ボトルネックとは、最も能力が低い部分のことであり、工場では生産能力が最も低い設備や工程を示す。TOCが提案する手法は「工場内のボトルネック工程に着目したスケジューリング手法」「ボトルネックに改善活動を集中させる改善手法」などを実施してボトルネック工程の生産性を最大化し、それによって工場全体のアウトプットを最大化するというもの。生産リードタイムの短縮や仕掛かり在庫の削減といった効果もあり、その結果キャッシュフローも改善する。
TOCは当初、生産スケジューリングの手法として用いられてきたが、制約条件となっている問題の把握から対策を立案するまでの「思考プロセス」、キャッシュフローの最大化を目指す「スループット会計」、プロジェクト管理手法の「クリティカルチェーン」といった経営管理手法全般に発展・応用されている。
TOCは、ゴールドラット博士が1984年に発表したビジネス小説「ザ・ゴール」がベストセラーとなったことで世界的に普及した。同書の日本語版は2001年に刊行され、日本でも大ヒットした。
1983年、ゴールドラット博士は自身の理論について、トヨタ生産方式の始祖である大野耐一氏(トヨタ自動車 元副社長)と議論をする機会を持ち、その経験がTOCの成立に大きな影響を与えた。
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