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» 2007年08月27日 00時00分 公開

バラして納得! 電子部品入門(4):これだけは知っておきたい、抵抗器の種類

今回は、構造ごとに分類した“抵抗器の種類”と“なぜピンポイントの抵抗値を持つ抵抗が存在しないのか”について詳しく解説する

[鳥海佳孝 設計アナリスト,@IT MONOist]

抵抗の種類とは?

 前回は、抵抗器に付いているカラーコードについて解説しました。

 さて、今回は抵抗器の最後を締めくくるべく、“抵抗器の種類”と前回紹介した抵抗値に関する“疑問”について紹介します。

 まず、抵抗の種類について紹介します。一口に「抵抗の種類」といっても、実はその分類はさまざまで、いろいろな分け方があります。これらを大きなくくりで分けるならば、以下のような分類ができると思います。

  • 機能
  • 構造、素材
  • 形状

 さらに、「構造」に着目した抵抗器の分類は以下のようになります(表1)。

表1 構造ごとに分類した抵抗器:
抵抗の種類 説明
炭素(カーボン)抵抗/皮膜抵抗 セラミックの円筒にカーボン皮膜を付着。安価で最もポピュラー/参考:http://akizukidenshi.com/catalog/regs.html
金属皮膜抵抗 セラミックの円筒にNi-Cr系などの金属皮膜を付着。高精度で温度特性が良い/参考:http://www.tackdenshi.co.jp/item/RE-14.html
酸化金属皮膜抵抗 酸化金属を使用した抵抗。発熱に強い。大電力用用途として用いられる/参考:http://www.cosmo-denshi.co.jp/teikou/sanka/2w.files/1.html
巻線抵抗 抵抗を持つ金属線を巻いたもの。大電力用として用いられる/参考:http://www.nidec-copal-electronics.com/j/product/trimmer_index.html
セメント・ホーロー抵抗 巻き線型抵抗体などを耐熱性に優れたセメントで固めたもの。大電力用として用いられる/参考:http://akizukidenshi.com/catalog/regs.html
集積抵抗 複数の抵抗を1つのパッケージにまとめたもの。ICのような形にしたものもある/参考:http://www.parts-land.co.jp/array_resistance.html
可変抵抗 抵抗体の上でシャフトを回転させ、抵抗値を変化させることができる/参考:http://www.picfun.com/partvari.html
半固定抵抗 ドライバなどで必要な抵抗値に一度調整して使用する/参考:http://pasobegi.fc2web.com/frame/elecircuit/017.htm

抵抗器の疑問

 さて、前回のカラーコードを持つ抵抗器を見て、

 「なぜピンポイントの抵抗値を持つ抵抗ってないのだろうか?」と思われたことはないでしょうか?

 このような疑問を持つ読者がいるかもしれないので、これについて解説しようと思います。

 すべての抵抗値ごとに抵抗器をそろえようとすると、無数に存在することになり、部品として大変非効率です。そのため、JISで“標準抵抗値”が決められています。これを「E系列」と呼んでいます。

 このE系列ですが、1、10、100、1K、10K……の各数値の間を何等分するかによって「E3、E6、E12、E24……」と呼ばれています。

 一般に使われているのは、

  • 許容差 ±5% → E24系列
  • 許容差 ±1% → E96系列

です。例えば「E24系列」で取り得る抵抗値は下記の数値となります(表2)。

E24系列の値 表2 E24系列の値

 表2を見ると非常に中途半端な値であるように感じます。しかし、330Ωと360Ωの抵抗を例に考えてみると、上記の区切り方が理にかなっていることが分かります。

 つまり、

  • 330Ωで±5% では、 313.5〜346.5Ω
  • 360Ωで±5% では、 342〜378Ω

の範囲を取り得ます。

 従って、340Ωの抵抗の場合は330Ωの抵抗器で、350Ωの抵抗の場合は360Ωの抵抗器で見つけることができます。こうすることでピンポイントの抵抗はなくとも、その代替ができるように工夫されているわけです。

 次回は、M/B上の「コンデンサ」について解説する予定です。(次回に続く)

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