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» 2007年09月20日 00時00分 公開

【問題11】 マイコンでLED(2)完全マスター! 電子回路ドリル(13)

前回の宿題はマイコンでLEDを点滅させる問題。マイコンが高い電圧を出力したときと、低い電圧を出力したときの回路の動作は?

[横田一弘 埼玉県立新座総合技術高等学校 教諭,@IT MONOist]

【問題10】の解答

 1学期後半、最初の宿題【問題10】の解答を発表します。

 【問題10】の回路においてLEDが光るのは出力ポートから1(High)が出力されたときでしょうか? それとも0(Low)が出力されたときでしょうか? という問題でした。皆さん解けましたか?

 解けた方も解けなかった方も答え合わせをして、次項の解説までぜひ読んでみてください。毎週コツコツ問題を解いて、電気・電子回路の基礎知識を身に付けてください。

 それでは、解答を発表します!



【問題10】の解説

 コンピュータを作る電子回路は“デジタル回路”とも呼ばれ、電圧が「高い」か「低い」かの2つの電気信号で動作しています

 コンピュータの信号は、表1のように、高い(High)・低い(Low)の2つの電圧レベルに対して数字の“1”か“0”を割り当て、数の形(2進数)で表しています。「コンピュータは2進数で動いている」といった表現はここから生まれたのです。

電圧レベル 論理
高い(High) 1
低い(Low) 0
表1 電圧レベルの約束

 【問題10】はマイコンが“1”、すなわち「高い電圧」を出力したときと、“0”、すなわち「低い電圧」を出力したときの回路の動作を調べる問題です。

 それでは、回路の動作を検証してみましょう。

 最初に回路図について説明します。

 【問題10】の回路図は、いままでの問題と違ってとてもシンプルになっていますので、戸惑いを感じた方もいるのではないでしょうか? マイコンのように複雑かつ大規模な回路を設計するときは、回路を機能的に分割し、部分的に独立して考えます。図1のように【問題10】の回路図は、マイコンシステムのLED表示部のみを描いたものです。そして、この回路は機能的に独立しているので、どのようなマイコンでも使うことができます(電流の大きさが許される範囲で)。

マイコンによるLED出力 図1 マイコンによるLED出力


 多くの場合、電子回路の回路図には図2のような“グランド記号”が描かれています。グランドとは回路の基準、すなわちゼロ電位(0V)を決めるものです。図1のグランドは電源のマイナスラインにつながれています。電圧の「高い」「低い」は、ここを基準とするものです。

グランドを示す回路記号 図2 グランドを示す回路記号


 次に、回路の動作について説明します。

 回路の動作を調べるために、図3のような等価回路で考えてみます。

マイコンの出力ポートの等価回路 図3 マイコンの出力ポートの等価回路


 マイコンの出力ポートから“1”を出力した場合、すなわち図3のスイッチが(High)側のとき、

  1. ポートから電源電圧に近い電圧が出力される(例えば、5V)
  2. LEDの両端に電位差があるのでLEDに電流が流れる
  3. LEDは光る

と回路が動作し、LEDは光ります。

 マイコンの出力ポートから“0”を出力した場合、すなわち図3のスイッチが(Low)側のとき、

  1. ポートの電位は0Vになる
  2. LEDの両端の電位差はないのでLEDに電流は流れない
  3. LEDは光らない

と回路が動作し、LEDは光りません。

 よって、答えは「マイコンの出力ポートから“1”を出力したとき」となります。

次回までの宿題 ― 【問題11】

次回までの宿題【問題11】

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