GLOVIA smart製品群をSaaSで提供へ中堅企業のニーズ開拓へ、富士通マーケティング発足

新たに発足する富士通マーケティングがSaaS版GLOVIA smart製品群を担当する。提供サービスには同社製品だけでなく、インフラ構築などといったパートナー企業独自のサービスも組み合わせ、2010年10月時点で15カテゴリ、167種類のサービスを用意するという。

» 2010年10月01日 10時00分 公開
[原田美穂,MONOist]

 富士通ビジネスシステムは、2010年10月1日から、富士通の中堅向けパートナー支援部門を統合し、あらたに富士通グループの中堅民需市場向けビジネスを担う「富士通マーケティング」としてスタートした。

 同社は2009年5月に富士通の完全子会社となっており、2009年10月には富士通の中堅向けERPパッケージ「GLOVIA smart」関連業務の移管を受けている。従来同社が担ってきた大手、官公庁、自治体、医療分野などを含むソリューション事業は継続して富士通マーケティングがサポートを行っていく一方で、今後はGLOVIA smart製品群や、同社パートナー企業の持つ業務アプリケーションのSasS版を提供していく。

 新たに発足する富士通マーケティングには、富士通から東名阪地区のパートナー支援部隊約100名が移管、今後さらに50名程度の人員が移管される予定となっており、同社内で、「製・販一体」のソリューション提供を行える体制を順次整えていくとしている。立ち上げ時点で、270人の人員を商品開発強化にあて、中堅市場開拓では、従来よりさらに踏み込んだパートナーとの連携を目指すとしている。

 具体的には、年商30億〜300億円規模の中堅企業でも投資しやすい価格帯でサービスを提供するために、富士通グループ全体で注力しているクラウド環境を活用したSaaS型のアプリケーション提供を進めていく。提供サービスには同社製品だけでなく、インフラ構築などといったパートナー企業独自のサービスも組み合わせ、2010年10月時点で15カテゴリ、167種類のサービスを用意するという。

 同社ではまず「GLOVIA smart」のSaaS版「きらら」シリーズを立ち上げ、その第1弾として会計パッケージである「GLOVIA smart 会計 きらら」の提供を行う。SaaS版GLOVIA smartは、この会計アプリケーション提供を皮切りに、人事・給与、生産管理などの製造業界向け機能も順次提供していく予定としている。基本サービス料金は月額9800円〜(1ユーザー)。今後発表される製造業向けサービスも同様の価格帯での提供が予想される。


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