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» 2011年01月19日 10時00分 公開

もっと高度な構造解析がやりたい!
しかし時間も大幅短縮したい!
開発現場を進化させる構造解析ツール ANSYS Mechanical

いまの製造業の設計開発現場では、構造解析のニーズが高度化している。「ANSYS」は、複雑化した解析の効率化を図るべく、プリ処理(解析を行う前の設定作業)の改善のほか、作業時間を大幅短縮するための機能が多数追加された。

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 「とにかく、顧客は“時間”と“コスト”の削減を求めている」――サイバネットシステム(以下、サイバネット) メカニカルCAE事業部 MC第2ビジネスユニット 技術グループ 宗像(むなかた) 佳克氏は、近年のメカニカル系構造解析に寄せるユーザーの要望について述べた。

サイバネット メカニカルCAE事業部 MC第2ビジネスユニット 技術グループ 宗像(むなかた) 佳克氏

 製品ライフサイクルの短縮化で、設計にかけられる時間は短くなっている。しかし、品質を下げるわけにはいかない。ただし、コストは削減しなくてはいけない……。製造業の開発現場に強いられている困難な状況を打破するために、構造解析にかける時間をこれまでより大幅に圧縮したいというニーズが非常に増えているという。一方、解析しなければならない課題は、どんどん複雑化している。

 こうしたニーズに応えるために、ANSYSの統合操作環境であるANSYS Workbenchは、年々、さまざまな機能強化が図られている。顧客は、統合操作環境「ANSYS Workbench」を使うことによって、多大な工数を要する解析の前段階のメッシュ作成や境界条件定義を効率的に行うことができ、解析プロセス自体を大幅に短縮することも可能だ。

 また複雑化した製品の開発現場では、構造解析だけで対応するには厳しくなってきており、流体、電磁場といった現象まで巻き込んだ解析へのニーズが高まってきている。この製品は、構造解析だけではなく、伝熱解析との連成も行える。また音響、圧電、熱/構造、熱/電場解析など複数の物理フィールドを扱えるマルチフィジックス解析機能も備えている。

 統合操作環境では、マルチフィジックな解析が効率よく行えるよう、すべての解析フローを1つのインターフェースで一元管理できるようになっている。

図1 タイヤ開発における圧縮性静水圧流体要素を考慮した構造解析

タイヤとホイール形状を作成し(左図)、これらで囲まれた閉空間に静水圧流体要素(HSFLD242)を作成する(右図)。モデルは1/4対称モデル。第一荷重ステップ(Load Step 1)で圧力節点に質量流量を定義し、内圧を上げる。次に第二荷重ステップ(Load Step 2)で地面を模擬した剛体面をタイヤに押し付け、タイヤ内部の体積変化、圧力変化を考慮した解析が実行できる

さらにパワーアップした構造解析

 2010年10月に米国で発表された最新版「ANSYS 13.0」でも、機能強化が数多く施されている。構造解析に関連する主なトピックとしては、以下だという。

 バージョン13.0は、前バージョンと比較して、より省メモリで、かつ高速にメッシングできるよう機能強化されている。また、モデルの中立面の認識を強化し、接合部のギャップを自動的に埋めてメッシュを生成できるようにしているという。

 それから、グラフィックカードのGPGPUに対応したことも、今回のバージョンアップにおける大きなトピックである。サイバネットでも技術的な検証を進めているが、非常に良好なスケーラビリティが出ることが分かっており、そのベンチマーク結果については、データを抽出してまとめ、ユーザーに提供する予定とのことだ。

サイバネット メカニカルCAE事業部 MC第1ビジネスユニット 技術グループ 宮内 隆太郎氏

 「CAEの世界でも、必然的にGPGPUのニーズは高まっていくでしょう」とサイバネット メカニカルCAE事業部 MC第1ビジネスユニット 技術グループ 宮内 隆太郎氏はいう。

 また3次元ダイレクトモデラー「SpaceClaim」がANSYS Workbenchに統合され、それらがよりスムーズに連携できるようになり、解析モデルの修正が格段に楽になった 。前バージョンまでは、SpaceClaimから各解析ツールを起動するしかなかった。

 ANSYS Workbenchについては、「リスタート」機能が追加された。非線形の計算が発散したときに、条件を変えてもう一度解析を継続できるという機能だ。「今までのWorkbenchは、収束するかしないか分からないままに計算を実行したけれど、途中で止まってしまった場合(発散)については、最初からプリ処理に戻って計算しなおさなければいけませんでした。この手間は、非常にもったいない。そこで、計算過程の任意の個所をWorkbenchで記録しておくことで、計算が発散した場合でも、途中から計算し直せるようになっています」(宮内氏)。

マシンの処理能力が必須

 解析処理そのものの性能を大きく左右するのは、コンピュータの処理能力だ。それまで、スタンドアロンのワークステーション環境で行っていた解析処理を、高性能なPCクラスタ環境に移行することにより、処理時間の大幅な短縮が期待できる。製品の機能強化と、PCクラスタのコンピューティング能力が相まって、解析に要する時間とコストの大幅な短縮が実現できるわけだ。

 ただし、単にPCクラスタ環境を導入するだけで、自動的にHPCのパワーを使えるようになるわけではない。それを利用するCAEツール側でも、HPC環境に対応した機能を備える必要がある。その点、構造解析ツール には、「RSM」(Remote Solve Manager)という機能が備わっている。これは、統合操作環境を動かしているローカルマシンではなく、より処理能力の高いリモートマシンで解析ジョブを実行できる機能だ。この機能を使うメリットは、単に解析処理時間の短縮だけではない。

 宮内氏は、次にように述べる。「設計者がCAEを使うことを考えた場合、ローカルマシンが大きな解析処理で占有されてしまうと、本来の業務である設計作業に支障が出てしまう。そこで、高性能なクラスタ環境を導入して、設計の解析ジョブはそこにどんどん投入し、その結果だけをローカルマシンで見るという使い方が増えてきている」。

 また、HPCをより有効に活用するための機能強化も着々と進められている。RSMでリモートのクラスタ環境を利用する場合には、どのノードマシンを使うかをあらかじめ指定する必要があるが、ジョブスケジューラと連携することにより、解析ジョブを複数のノードで自動的に分散処理することも可能だ。宗像氏は次のように説明する。「RSMはジョブスケジューラとして『LSF』に対応するほか、バージョン12.0からは『PBS Professional』にも対応しています。このように対応するジョブスケジューラの幅が広がることにより、製品とHPCとの親和性はより高まりつつあります」。

 CAEによる解析やシミュレーションに積極的に取り組んでいる企業の中には、それまで行っていた作業の効率化だけでなく、さらにその先を見据えた先進的なニーズも出てきているという。例えば、大規模な「マルチフィジクス解析」環境を構築して、実物を使った実験とほぼ同じ結果を得ることに成功している事例もあるという。製品も、そうした用途を意識した製品開発を進めていると宗像氏はいう。

 「当たり前ですが、マルチフィジックス解析はメカニカル系の解析だけでは実現できません。少なくとも熱流体解析とのカップリングは必須であり、最近はそれに加えて磁場解析との連成も必要とされています。また、複数の解析場を連成させながら最適なパラメータを探索したり、解析結果やこのような連成解析のフローをデータベースとして管理することでさまざまな情報共有を提案するというのが製品の方向性であり、特徴でもあるのです」(宗像氏)。

 さらに、解析処理の自動化への要望も多いとサイバネットはいう。「今日のメカニカル系の市場では、構造解析に必要なすべての処理を一括で行いたいというニーズが多いのです。3次元CADのアセンブリモデルを投入したらそのまま自動的にメッシュを切って、自動的に接触定義して、自動的に解析を行って、結果だけがぽんと出てくるような仕組みが求められています。しかも、モデル自体は大規模化しているにもかかわらず、計算は発散させずにきちんと収束させなくてはいけません」(宗像氏)。

日本でより広くCAEが根付く可能性

 ここまで紹介してきたように、構造解析製品とHPCを駆使して先進的な取り組みを進める企業がある一方、日本の製造業ではまだまだ実物の試作を重要視する「職人文化」も根強く、欧米に比べるとシミュレーションを活用したモノ作りの普及が遅れている面もある。中には、シミュレーションに対して疑心暗鬼に囚われている人も少なくないと聞く。

 「昔ながらのやり方も大事だし、それはそれで正しいでしょう。ただし、シミュレーションにはシミュレーションなりの得意分野や、有効活用できる局面が確実に存在します。従って、両者をうまく使い分けながらシミュレーションのメリットを享受してもらえればと思います」(宮内氏)。

 サイバネットでは現在そうしたユーザーに対して、セミナーなどを通じて製品をより有効に活用するための情報を積極的に発信している。また、CAEエンジニア育成のための教育プログラム「CAEユニバーシティ」も開設している。CAEに使われている物理や工学の理論を座学や実験、シミュレーションを通じて習得するというプログラムで、工学系の大学教授や企業で活躍する技術者が講師となっている。こうした活動を通じてCAEが活発に利用されるようになれば、先進ユーザーのみならず、一般ユーザーでも自ずとHPC環境を必要とするようになるだろうとサイバネットでは見ている。

 「HPCのマシンリソースがあれば、ANSYS製品には先進的な機能がすでに備わっているので、あらゆるニーズに対応できます。またANSYSは今後も、HPC環境での利用を後押しする製品開発を進めていくでしょう」(宗像氏)。

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■CAEの長い実績と豊富なノウハウを持つサイバネット

構造解析や制御設計、電子回路設計、光学設計など多岐にわたる分野のCAEツールを提供するサイバネットは、汎用解析ソフトウェア「ANSYS」の日本総代理店として販売や技術サポートを長きにわたり行ってきた。同社はANSYS製品を使ったCAEの長い実績と豊富なノウハウを基に、日本のモノ作り環境へのCAEの普及に貢献してきた。

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提供:富士通株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT MONOist 編集部/掲載内容有効期限:2011年8月12日