高速道路でも太陽電池、京セラが2MW分を供給スマートグリッド

高速道路には住宅や工場のような屋根はない。しかし、他の道路との接続地点などに残された用地がある。名古屋の高速道路では、照明や料金所などの電力の4割を太陽電池でまかなうことに成功した。

» 2011年06月13日 13時00分 公開
[畑陽一郎,@IT MONOist]

 中日本高速道路は、名古屋市内の名古屋第二環状自動車道(名二環)の一部区間に約2MWの太陽電池モジュールを導入した(図1)。年間発電量は約218万kWh*1)を見込んでいる。

 名二環のうち、起点の名古屋南ジャンクションから高針ジャンクションまでの区間(植田地区、有松地区、鳴海地区)に設置し、この区間の年間消費電力量の約40%を太陽電池でまかなうことができるという。国内の高速道路向けとしては最大規模である。

*1)照明や料金所などの電力として利用する。1世帯当たりの年間消費電力量を4734kWhとした場合、460戸分に相当。

 太陽電池からの反射光が周囲の住居に反射しないよう、表面ガラスの処理によって太陽光の反射を分散する「防げんタイプモジュール」を導入した。約9500枚の太陽電池モジュールは、京セラの国内販売子会社である京セラソーラーコーポレーションが供給した。

ALT 図1 鳴海地区の高速道路に設置した太陽電池モジュール 高速道路には屋根がない。このため、他の用途に使われていない平たんな用地を選んで設置した。高速道路は図中央の地下にあり、天井部分に太陽電池を設置したことになる。両脇の道路は一般国道。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.