アルテラ、FPGA業界初をうたうモデルベース浮動小数点DSP機能を発表高効率浮動小数点DSPデザインフロー

アルテラは、FPGAへの複素浮動小数点DSPアルゴリズムの実装を可能にするモデルベース浮動小数点デザインツールとして、FPGAを利用した新しい浮動小数点デジタル信号処理(DSP)デザインフローを発表した。

» 2011年09月13日 11時16分 公開
[八木沢篤,@IT MONOist]

 アルテラは2011年9月13日、FPGAへの複素浮動小数点DSPアルゴリズムの実装を可能にするモデルベース浮動小数点デザインツールとして、FPGAを利用した新しい浮動小数点デジタル信号処理(DSP)デザインフローを発表した。

 この浮動小数点DSPデザインフローには、DSP Builderアドバンストブロックセットに統合された浮動小数点DSPコンパイラ、Quartus II開発ソフトウェアのRTLツールチェーン、Mentor GraphicsのModelSimシミュレータの他、FPGAへのDSPアルゴリズム実装プロセスを簡素化するMathWorksのMATLAB/Simulinkが組み込まれているという。

 アルゴリズムモデリング/シミュレーション、RTL生成、合成、配置配線、およびデザイン検証ステージが統合されており、アルゴリズムレベルとFPGAレベルの両面で迅速な開発とデザインスペースの素早い探索が可能で、全体的な設計作業の削減に貢献できるとしている。

 今回の発表を受け、同社 プロダクト&コーポレート・マーケティング担当 副社長のビンス・フー(Vince Hu)氏は次のようにコメントを寄せる。「設計者は、ハイレベルDSPモデルベースのフローを利用することにより、複雑な浮動小数点アルゴリズムの実装と検証を従来のHDLベースのデザインよりも素早く行えるようになります。アルゴリズムをハイレベルでモデル化し、デバッグすれば、その後すぐにデザインを容易に合成し、任意のアルテラFPGAをターゲットにすることができます」(プレスリリースより)

 なお、StratixおよびArria FPGAファミリへの浮動小数点DSPデザイン実装の容易性と、結果として得られる性能/効率について、第三者分析機関であるBerkeley Design Technology, Inc.(BDTI社)が調査。その結果を同社Webサイトに掲載している(分析レポート全文はこちら)。

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