トヨタ、富士通、NTT東などのスマートコミュニティー構想 東北で続々スマートグリッド

東北地方での再生可能エネルギー活用に向け、同地域でのスマートコミュニティー構想支援に経済産業省が動く。第三次補正予算で新たに東北地方の8地域が採択された。申請企業は2012年9月末までにマスタープランを策定する。

» 2012年04月18日 12時55分 公開
[原田美穂,@IT MONOist]

 経済産業省が公募していた「スマートコミュニティ導入促進事業費補助金」におけるマスタープラン策定者が2012年4月17日に決定した。同補助金は、東北地方の8つの自治体を対象に、地域管理エネルギーシステムや再生可能エネルギー関連の機器、プロジェクト管理に必要な費用について補助を行うもの。

 各地域では今後、次世代エネルギー・社会システム協議会の承認を受けたマスタープランに即して具体的な実証活動を行っていく。予算は全体で80.6億円規模。

 採択案件は次の通り。


地域 申請企業
福島県会津若松市 富士通、東北電力
宮城県気仙沼市 荏原環境プラント、スマートシティ企画、安部長商店、カナエ、カネカシーフーズ、気仙沼水産加工業協同組合、サンリク東洋、高順商店、高橋水産、八葉水産、マルフジ
宮城県石巻市 東芝、東北電力
宮城県大衡村 トヨタ自動車、セントラル自動車
宮城県山元町 エネット、東日本電信電話(NTT東日本)
岩手県宮古市 エネット、エヌ・ティ・ティ・データ(NTTデータ)、日本国土開発
岩手県釜石市 新日鉄エンジニアリング、東北電力
岩手県北上市 JX日鉱日石エネルギー、北上オフィスプラザ


 なお、宮城県大衡村におけるトヨタ自動車およびセントラル自動車の取り組みの一部は別途記事で紹介している。富士通も同様にプラン策定開始をアナウンスしている。


富士通が発表した会津若松市のスマートコミュニティーの概要(出典:富士通) 富士通が発表した会津若松市のスマートコミュニティーの概要 (1)分散型に配置されたバイオマス発電による熱電併給(2)太陽光発電/蓄電池の導入促進と地域災害対策との連動(3)エネルギーコントロールセンターの構築などが計画されている(出典:富士通)

 同事業では、既に神奈川県横浜市、愛知県豊田市、けいはんな学園都市、北九州市で進んでいるスマートコミュニティー実証事業の成果を活用したプラン策定が期待されている。

 今後、各採択者は2012年9月末までにマスタープランを策定する。その後、2015年度末までの期間、費用補助を受けながらスマートコミュニティー実証事業を行うことになる。


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