「サクラ色の小型ガジェットはいかが?」――スマホ&クラウドで“お手軽”電子工作がじぇっとルネサス

手軽に電子工作ができる「がじぇっとルネサス」ソリューションをルネサス エレクトロニクスと若松通商が共同提供。手のひらサイズの小型電子工作ボード「GRリファレンスボード」とクラウドベースの開発環境などを提供する。

» 2012年06月20日 13時37分 公開
[八木沢篤,@IT MONOist]

 ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)と若松通商は、初心者からコアユーザーまで手軽に電子工作を楽しめる「がじぇっとルネサス(略称:がじぇルネ)」ソリューションの共同提供を開始する(2012年6月19日発表)。

 がじぇルネとは、電子工作を身近なものとして楽しんでもらうことを目的に、ルネサスが発足したプロジェクトである。一般ユーザーに対し、手のひらサイズの小型電子工作ボード「GRリファレンスボード」と、クラウドベースの開発環境などを提供する。

 今回、GRリファレンスボードとして、ルネサス製32ビットマイコン「RX63N(RX600ファミリ)」を搭載した「GR-SAKURA」と「GR-SAKURA-FULL」の2種類をルネサスが開発、製品化した(画像1)。製造・販売は秋葉原の老舗電子部品店である若松通商が行う。販売価格は、GR-SAKURAが3680円(税込)、GR-SAKURA-FULLが4940円(税込)となる。販売開始は2012年7月27日を予定しており、既に若松通商のWebサイトにて予約受付が開始されている(なお、販売パートナーであるアールエスコンポーネンツのWebサイトでも予約受付を開始している)。

GR-SAKURA-FULL 画像1 写真は「GR-SAKURA-FULL」。名前の通り“桜色”のボードに仕上がっている

 表1に「GR-SAKURA」シリーズの主な仕様を示す。

GR-SAKURA GR-SAKURA FULL
MCU RX63N(R5F563NBDDFP) FPU内蔵
動作周波数 96MHz
フラッシュメモリ 1Mバイト
RAM 128Kバイト
インタフェース イーサーネットコントローラー内蔵、USBホスト/ファンクション内蔵
I/O デジタルI/Oピン:55、アナログ入力ピン:16
動作電圧 3.3V
オプション ピンヘッダ、LANコネクタ(RJ-45)、
USBホストコネクタ、DCジャック、
MMCカードソケットを実装
販売価格 3680円(税込) 4940円(税込)
表1 「GR-SAKURA」シリーズの主な仕様

 マイコン用のプログラム作成に必要な開発環境についても“手軽さ”が特長となっている。プログラムを開発する際、従来のようにコンパイラなどを開発用PCに一切インストールする必要はない。

 同リファレンスボードの販売に併せ、Webブラウザ上で簡単にマイコン用のプログラム開発ができるクラウドベースの開発環境を提供する(画像2)。ユーザーは、同リファレンスボードをインターネットに接続されたPCやAndroidスマートフォン/タブレット型端末などのUSBポートに接続し、がじぇルネのWebサイトにアクセスするだけで、プログラムの開発・コンパイルができる。また、開発用端末(PCなど)にUSB接続した同リファレンスボードはUSBメモリとして認識されるため、ドラッグ&ドロップで開発したプログラムをダウンロードし、実行することが可能だ。

 他にも、より容易にマイコン用プログラムを開発できる仕組みを準備している。プログラムの知識がなくても、「光る」「鳴る」といったアイコンをスマートフォンの画面に表示させ、それらを組み合わせることでプログラムを作成できるスマートフォン向けアプリも準備するという(画像3)。

クラウド開発環境のイメージ 画像2 クラウド開発環境のイメージ。「がじぇルネ」のクラウド環境にインターネット接続するだけで、プログラムの作成とコンパイルが可能。「GRリファレンスボード」との組み合わせで無償で利用できる
スマートフォン用アプリケーションのイメージ 画像3 スマートフォン用アプリケーションのイメージ。スマートフォン用にアイコン操作だけでアプリケーションが作成でき、「GRリファレンスボード」にオブジェクトをダウンロードできる環境を用意。PCレスでマイコンプログラミングを学習できる

 さらに、同リファレンスボードは、オープンソースハードウェアで有名な「Arduino」との互換性(Arduino仕様のシールドの搭載が可能)がある他、イーサネットにも対応しているため、高度なシステムへの応用も可能。初心者からコアユーザーまで幅広く楽しめるソリューションに仕上がっている。

GR-SAKURA-FULLの表裏 画像4 「GR-SAKURA-FULL」(左:裏面/右:表面)。例えば、“電子オルゴール”程度のものであれば、スピーカーなどの部品を少し追加し、マイコン用プログラムを作成・入力するだけで手軽に実現できてしまう

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