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» 2013年05月23日 10時00分 公開

実用化への道は開けた!? 広がりを見せる非接触型ユーザーインタフェース技術組み込みイベントリポート【ESEC2013】(3/3 ページ)

[佐々木千之,MONOist]
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その他の注目展示は

QNXとルネサスが創る次世代車載インフォテイメントソリューション

 QNXソフトウェアシステムズ(以下、QNX)のブースでは、車載情報機器向けアプリケーションプラットフォーム「QNX CAR」のデモを行っていた。QNXは、ESEC2013開催前日の5月7日にルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)と車載情報機器での協力拡大を発表し、QNXの車載情報機器向けアプリケーションプラットフォームであるQNX CARをルネサスの車載情報機器向けSoCである「R-Carシリーズ」に対応させると明らかにしている。

 QNX CARは、リアルタイムOS「QNX Neutrino」に車載情報機器向けミドルウェアなどを組み合わせたもので、2013年1月にリリースした最新版の「QNX CAR 2.0」では、HTML5のフレームワークを用意した。説明員によると、「QNX CAR 2.0はテキサス・インスツルメンツ(以下、TI)のハードウェアには対応済みだが、ルネサスの(ハイエンド向け新製品)『R-Car H2』向けには現在開発中」とのことで、デモ展示のシステムは、TIのOMAP4で動作させていた。「年末にリリースする『QNX CAR 2.2』でR-Car H2を正式にサポートする予定」(説明員)とのことだ。

QNX(1)QNX(2) (左)TI OMAP4上で動作する「QNX CAR 2.0」のデモ。車載情報システムに必要なミドルウェアをまとめてパッケージとして提供。QNX CARを利用することで、車載情報システムの開発期間を大幅に短縮できるとする/(右)デモで見せたナビゲーション画面のアップ。エレクトロビットのナビゲーションソリューションをQNX CARに組み込んだもの

ルネサス(1)ルネサス(2) (左)こちらはルネサスのブースで展示していた、ミッドレンジ向け製品「R-Car M1A」上で動作するQNX CAR 2.0のデモ/(右)ルネサスが「第2世代 R-Car」として3月に発売したハイエンド向け製品「R-Car H2」。PowerVRアーキテクチャの高性能グラフィックスコア「G6400」を採用したことで、OpenGL ES3.0をサポートし、複雑な3Dオブジェクトの高速描画、光や陰影の表現を可能にした

専用ハードウェアなしで高速ネットワーク処理を実現

 ウインドリバーは、インテル・ブース内に出展し、2012年10月に発表した高性能ネットワーク機器向けソフトウェアプラットフォーム「Wind River Intelligent Network Platform(以下、INP)」のデモを披露した。INPは、高速ルータなどのネットワーク機器やストリーミングサーバといった配信システム向けの、ソフトウェアコンポーネントである。Application Acceleration Engine(AAE:パケット高速化エンジン)、Content Inspection Engine(CIE:パターン・マッチング・エンジン)、Flow Analysis Engine(FAE:フロー制御エンジン)の3つのコンポーネントからなる。

ウインドリバーのデモ 展示会場では、2台のサーバを10Gbpsイーサネットで接続して、Linuxネイティブのネットワークスタックと、INPのIPフォワーディング処理とのパフォーマンス比較を行っていた

 INPは、インテル プロセッサ搭載サーバ+汎用Linuxの上で動作する。「Linuxは、メモリ空間を渡しているだけで、(INPのコンポーネントは)カーネルと横並びで動作する」(説明員)。AAEは、パケットスループットとレイヤー4ネットワークプロトコルのパフォーマンスを高速化するエンジンで、Linuxのネットワークパフォーマンスを大幅に引き上げる。CIEは、高速パターンマッチングによって、不正侵入やウイルスを防御する。FAEは、リアルタイムのパケット分類およびプロトコルやアプリケーション識別などが可能で、配信されるファイルやデータの種類(電子メールかテキストかなど)を可視化できる。

 高速処理が要求されるネットワーク機器は、一般的に、ASICやネットワークプロセッサが使われることが多いが、INPは、インテル プロセッサとの組み合わせでこれらを置き換えることが可能で、ネットワーク機器開発の初期投資やリスクを低減でき、付加機能の実装も容易だとしている。

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