「DAYZ」と「eKワゴン」を競合3車種と比較、装備充実の上位グレードがお買い得月間販売目標台数は合計1万3000台(2/3 ページ)

» 2013年06月07日 07時00分 公開
[朴尚洙,MONOist]

「ワゴンR」「ムーヴ」「N-ONE」と比較

 DAYZ、eKワゴンと競合するのが、先述したワゴンRとムーヴ、そしてホンダの「N-ONE」といった軽ハイトワゴンである。

 表1では、DAYZ/eKワゴン、ワゴンR、ムーヴ、N-ONEの外形寸法(全長×全幅×全高)、ホイールベース、室内寸法(室内長×室内幅×室内高)、車両重量、JC08モード燃費、車両価格(税込み)を示している。なお、これらの仕様値は、アイドルストップシステムを搭載する2WDモデル(DAYZはSグレード、eKワゴンはMグレード、ワゴンRは「FXグレード(CVTモデル)」、ムーヴは「Lグレード」、N-ONEは「Gグレード」)。

車両名 DAYZ/eKワゴン ワゴンR ムーヴ N-ONE
外形寸法 3395×1475×1620mm 3395×1475×1640mm 3395×1475×1620mm 3395×1475×1610mm
ホイールベース 2430mm 2425mm 2455mm 2520mm
室内寸法 2085×1295×1280mm 2165×1295×1265mm 2130×1350×1280mm 2020×1300×1240mm
車両重量 830kg 780kg 810kg 840kg
JC08モード燃費 29.2km/l 28.8km/l 29.0km/l 27.0km/l
車両価格 112万350円/112万5000円 110万9850円 107万円 115万円
表1 軽ハイトワゴンの仕様比較
スズキの「ワゴンR」 スズキの「ワゴンR」(クリックで拡大) 出典:スズキ
ダイハツ工業の「ムーヴ」 ダイハツ工業の「ムーヴ」(クリックで拡大) 出典:ダイハツ工業
ホンダの「N-ONE」 ホンダの「N-ONE」(クリックで拡大) 出典:ホンダ

 外形寸法を見ると、全長と全幅は軽自動車の規格内に収めるために同じだが、DAYZ/eKワゴンの全高は、ワゴンR比で20mm低く、ムーヴとは同じ、N-ONE比で10mm高い。ホイールベースは、ワゴンR比で5mm長いものの、ムーヴより25mm短い。走行性能に主眼を置いて開発されたN-ONEと比べると90mmも短い。

 室内寸法は、N-ONEと比べると室内幅を除いて上回っているものの、ワゴンRと比べると室内長が80mm短く、ムーヴと比べると室内幅が55mm狭い。この他、前部座席と後部座席の足元部のスペースはワゴンRとムーヴよりも狭く、荷室容量(VDA基準)も93lとムーヴと同等で、ワゴンRの116lよりも少ない。唯一、後部座席の足抜きスペースは、ワゴンRやムーヴと比べて広く35cmとなっている。室内スペースでの比較では、ワゴンRやムーヴに対して分が悪い印象だ。

 DAYZ/eKワゴンはかなりの軽量化を図っているものの、ワゴンRやムーヴよりも重い。ワゴンRの780kgという軽さは突出したものがある。N-ONEは、DAYZ/eKワゴンと比べて重いものの、ESC(横滑り防止装置)を標準装備していることを考慮する必要があるだろう。ムーヴも、時速30km以下で衝突を回避できる運転支援システム「スマートアシスト」を搭載するモデルであれば、ESCを搭載している。N-ONEとムーヴのESC搭載は、2014年10月から施行されるESC装着義務化を意識したものだ。最後発となるDAYZ/eKワゴンには、より積極的にESCを搭載する姿勢を求めたかったところだ。

 JC08モード燃費は、DAYZ/eKワゴンがトップだが、ムーヴとの差は0.2km/l、ワゴンRとの差は0.4km/lに過ぎない。一方、寒冷地や山間部などで利用される四輪駆動タイプの場合、アイドルストップシステムを搭載するモデルのJC08モード燃費は、ワゴンRが27.8km/l、ムーヴとDAYZ/eKワゴンが26.0km/lとなり立場が逆転する。

 アイドルストップシステムを搭載する2WDモデルの車両価格は、ムーヴが最も安価で、次にワゴンRが続く。DAYZ/eKワゴンは、ムーヴより5万円強、ワゴンRより1万5000円前後高い。

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