ハイブリッド車のニッケル水素電池が走行用モーターに変身!? ホンダの取り組み製造技術

ホンダとTDK、日本重化学工業は、使用済みのハイブリッド車(HEV)用ニッケル水素電池から抽出したレアアースを、HEVの走行用モーターの永久磁石に再利用するための取り組みを推進すると発表した。

» 2013年06月18日 12時30分 公開
[朴尚洙,MONOist]
ハイブリッド車のニッケル水素電池が走行用モーターに変身

 ホンダは2013年6月18日、使用済みのハイブリッド車(HEV)用ニッケル水素電池から抽出したレアアースをHEVの走行用モーターの永久磁石に再利用するための取り組みを、TDK、日本重化学工業と共同して推進することで合意したと発表した。一定数の使用済みHEV用ニッケル水素電池が集まり次第、再利用を始める方針だ。

 ホンダは2013年3月、HEV用ニッケル水素電池から99%以上の純度で金属化したレアアースを抽出する技術を発表(関連記事:ホンダが車載ニッケル水素電池からレアアースを抽出、そのまま電池材料に再利用)。既に、このレアアースを、HEV用ニッケル水素電池の負極材として再利用する取り組みを始めている。

 HEVの走行用モーターの永久磁石には、ネオジムやディスプロシウムなどのレアアースが使用されている。今回の取り組みでは、日本重化学工業のプラントでHEV用ニッケル水素電池から抽出したレアアースを、TDKの永久磁石の材料として再利用する。この永久磁石は、ホンダのHEVの走行用モーターに使用されることになる。

使用済みのHEV用ニッケル水素電池から抽出したレアアースを、HEVの走行用モーターの永久磁石として再利用する流れ(クリックで拡大)

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