日本電産が目指す下剋上、ホンダ子会社買収で車載システムメガサプライヤへビジネスニュース 企業買収(2/2 ページ)

» 2013年10月31日 16時00分 公開
[朴尚洙,MONOist]
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2015年売上高目標は2012年度の2.5倍

 日本電産の車載事業の売上高は2012年度で867億円。これに、ホンダエレシスの売上高を加えると約1200億円となる。これに対して、日本電産が2015年度の車載事業の売上高として計画しているのは3000億円である。3年間で売上高を2.5倍まで成長させる上で、日本電産とホンダエレシスのシナジー効果が果たす役割は極めて重要だ。


日本電産の事業計画(左)とホンダエレシスとの連携イメージ。2015年度に車載事業の売上高を3000億円まで伸ばす方針であり、ホンダエレシスとの連携は重要な役割を果たす(クリックで拡大) 出典:日本電産
日本電産の車載事業の成長戦略(左)と拡大戦略(クリックで拡大) 出典:日本電産

 製品分野のシナジー効果としては、日本電産グループの個別部品とホンダエレシスのECUを融合した車載システムの提案が可能になる。例えば、世界シェアトップの日本電産のEPS用モーターとホンダエレシスのECUを組み合わせたパワーパックなどである。

 営業面では、ホンダエレシスが日本電産のグローバルネットワークを通じた事業展開を行えるようになる。ホンダエレシスの納入先は親会社のホンダが95%を占めており、他の自動車メーカーへの展開力に欠けている。一方、日本電産は、欧州、米国、日本、アジアで30社以上の顧客との取引がある。

日本電産とホンダエレシスのシナジー効果。左の図が製品分野で、右の図が営業面である(クリックで拡大) 出典:日本電産

 さらに、日本電産グループの車載モーターやセンサー、ホンダエレシスのECUやシステム化技術を融合させれば、自動運転技術と関連する次世代の運転支援システムの開発も可能になる。

次世代の運転支援システム開発に向けて連携を進める 次世代の運転支援システム開発に向けて連携を進める(クリックで拡大) 出典:日本電産
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