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» 2013年11月20日 10時00分 公開

3D CAD&3Dプリンタで機構を作る(1):無償3次元CAD「Fusion 360」で2次元スケッチを描こう (3/3)

[志田穣,MONOist]
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 次に、この円を接地させます。つまり、水平線と接する拘束を導入します。Sketch Dimensionの1つ下のメニューである「Constraints」を選択します。その後、円と水平線を選択します。その時、付近に表示される小さいプルダウンから「Tangent」を選択することで、2つの要素に接線連続の拘束が導入されます(図16)。

図16 接線連続拘束の導入(Tangent)

 次に、円中心の垂直線からの距離を寸法として指定します(10mm)。これで、この円は固定されました(図17)。

図17 距離指定

 次に、同様にして座部とスライドする箇所に円を作画します。寸法関係は図18の通りです。

図18 2つ目の円

 次に、2つの円をつなぐ直線部を作画します。当然、直線の両端部は円上にあり、かつ円と接します。上述したConstraintsの拘束機能を利用してください(図19)。

図19 接する直線の作画

 今作画した形状は、さらに上部を延長して長脚部にします。一方、交差する短脚部を、「Mirror」機能(線対称でコピーする)を使って基準垂直線に対称に作画します(図20)。

図20 対称部の作成:×のような形状になる。

 次に、長脚部の上部を延長します。端部の円(直径6mm)を作画し、同様に下部の円とつなぐ2本の直線と接線拘束を導入します(図21)。使う機能は今までと同じです。

図21 長脚部上部を作画:さらに伸ばす。

 最後に座部を作画します。ここでは単に、真ん中の円に接する長方形として作画します。コマンドとしては「2-Point Rectangle」(2点で四角を描く)を使用します。実際には、ジョイント部などの構造もありますが、それは3次元形状を作るときにあらためて定義します。

 寸法は下図の通りです(図22)。

図22 座部の作成:2つの円の接線上に描く。

 基本断面の定義は以上です。最後に、上のメニューから「Stop Sketch」を選択して、スケッチ環境から抜けます。BROWSERから、スケッチの名前を変更してもよいでしょう。

図23 スケッチの終了と名前変更

 基本の断面は、これからの3次元モデリング操作で何度も利用できます。微調整は3次元モデリング側のダイレクト編集でもよいと思いますが、全体の寸法など大きく変える際には、2次元上の基本断面に立ち返って再生成するのがよいと思います。ただし、スケッチと3次元の間に因果関係はありませんので、通常の履歴CADに慣れている方はその点に注意してください。


 次回は、今回作ったスケッチを基に、3次元モデリングをしていきます。(次回に続く

Profile

志田穣(しだ みのる)

大学院工学研究科卒業後、IT企業を経てPLMベンダーに就職。在職中10数年に渡り、製造業(自動車関連、電機精密系)顧客を対象に機械系ハイエンド3D CADの販売促進、コンサルティングを行う。PLMベンダー在職中より、本業の傍ら一般/学生向けに3次元CADと3Dプリンタの世界について啓蒙活動を推進。



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