複数拠点での開発を支援するUMLツール「Enterprise Architect バージョン11.0」組み込み開発ニュース

スパークスシステムズジャパンは、UMLモデリングツール「Enterprise Architect」日本語版の最新バージョン11.0をリリースした。海外拠点も含む分散環境での設計開発を支援する仕組みを強化している。

» 2014年04月28日 11時00分 公開
[MONOist]

 スパークスシステムズジャパンは2014年4月25日、UMLモデリングツールの最新版「Enterprise Architect バージョン11.0」をリリースした。

 購入方法は「パッケージ版」と直販の「ダウンロード版」から選べ、価格はパッケージがオープン。ダウンロード版は1ライセンス当たり1万6500〜4万2000円(税抜き)。SysMLが利用できるアドイン搭載のスイート版は、ダウンロード価格が1ライセンス当たり7万4000〜13万円。


 Enterprise Architectは、UML 2.4.1で定義された14種類すべての図が描画可能なモデリングツール。作成したモデルからRTF/PDF/HTML形式のドキュメントや、対応する10種類の言語のソースコードを生成できる。システムの設計開発に付随するデータベース構造、XMLスキーマ、WSDLなどについても、DDL/XSD/WSDLの各ファイル形式で生成可能だ。


Enterprise Architect利用イメージ(出典:スパークスシステムズジャパン)

 バージョン11.0では、主に分散環境における設計開発を支援する仕組みを強化した。近年、UMLやSysMLで設計開発を行う場合、海外も含めた地理的に離れた複数の拠点で分散して設計開発を行う例が増えている。そのような状況に対応するための機能が、新搭載した「クラウドサーバ」だ。

 同機能を使うことで、クラウドサーバ上にある設計情報をHTTPやHTTPSの通信で簡単に共有できるようになる。加えて、設計情報内にオフィス製品のファイルなど、他の情報も含めて共有したり、設計情報にコメントを付けて議論できるディスカッション機能を提供したりするなど、分散環境で有用な機能を多数取り入れている。

 さらに既存ユーザーから要望があったという、進行状況を見える化する「カンバン」機能も追加した。シーケンス図を自動生成する機能については、64ビット版アプリケーションにも対応した。その他、Windows 8.1への対応やドキュメント生成機能、シミュレーション機能の強化など、400項目以上の機能強化や不具合修正を行っている。

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