構想段階の試作に効果、携帯型3Dスキャナは3Dプリンタとの相性抜群――ニコンDMS2014

ニコンの子会社であるニコンインステックは「第25回 設計・製造ソリューション展(DMS2014)」において、高い携帯性を持ち操作が簡単な、ポータブル型3Dスキャナ「P3D NC-2323S」を出展した。

» 2014年06月26日 20時00分 公開
[三島一孝,MONOist]

 ニコンの子会社であるニコンインステックは「第25回 設計・製造ソリューション展(DMS2014)」(2014年6月25〜27日、東京ビッグサイト)において、ポータブル型でありながら高い形状計測機能を持つ、ポータブル型3Dスキャナ「P3D NC-2323S」を出展した。

 ポータブル型3Dスキャナ「P3D NC-2323S」は、液晶タッチパネルなどにより簡単な操作性を実現した他、小型・軽量で持ち運びが可能である点が特徴だ。

ポータブル型3D形状計測装置「P3D NC-2323S」 ポータブル型3D形状計測装置「P3D NC-2323S」

 本体上面には液晶タッチパネルを搭載し、シンプルなGUI(グラフィカルユーザーインタフェース)により直感的な操作が可能だ。また本体を対象物に向けてシャッターボタンを押すだけで、対象物の3次元データを取得できる。さらに、本体内にセンサー、演算回路、操作インタフェースを搭載しているので、PCなしでも計測したその場でデータを確認、簡易計測を行える。

 本体のサイズは約260×50×180mmで、重量は約1.9kg(本体のみ)であるため、持ち運ぶこともできる。電源はAC電源以外にバッテリー駆動が可能なので、電源を確保できない生産現場などにも持ちこめる。測定可能エリアは、230×230mmで奥行きが±50mmなので、基本的には手で持てるようなサイズのものが対象だ。測定点数は最大で1024×1024となっている。

 発売日は2014年7月1日で、標準セットの価格は380万円だという。

 設計・開発現場では昨今、詳細設計や製造段階での問題を前倒しで解決することが求められている。市場競争の中でより競争力のある製品を生み出すために、企画・構想段階での各種作業を強化する動きが目立っている。

 ニコン インストルメンツカンパニー 品質保証部 品質保証課 白石麻貴子氏は「持ち運べて簡単操作で気軽に使える点から3Dプリンタと非常に相性のいい製品だと考えている。設計現場における試作をより容易に行える」と語っている。

機能項目 仕様
測定エリア XY:230×230mm、Z:±50mm
プロジェクター LD光源MEMSスキャン方式
測定点数 512×512、1024×1024(最大)
データ取得時間 約0.1秒
装置寸法(W×H×D) 約260×50×180mm
質量(重さ) 約1.9kg(本体のみ)
表示/操作 カラー液晶タッチパネル(7型)、リモコン(オプション)
データ保存 SD/SDHCメモリーカード
電源 Li-ion リチャージャブルバッテリー/ACアダプター
P3D NC-2323Sの主要な仕様
第25回 設計・製造ソリューション展特集

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