ルノー・日産とダイムラーの提携が加速、「トゥインゴ」「スマート」を共同開発製造マネジメントニュース

Renault(ルノー)と日産自動車のアライアンス(ルノー・日産アライアンス)とDaimler(ダイムラー)は、「パリモーターショー2014」において、2010年に締結した提携関係が順調に進展していると発表した。

» 2014年10月03日 21時48分 公開
[MONOist]
ルノー・日産とダイムラーの提携が加速

 Renault(ルノー)と日産自動車のアライアンス(ルノー・日産アライアンス)とDaimler(ダイムラー)は2014年10月3日(欧州時間)、「パリモーターショー2014」(プレスデー:10月2〜3日、一般公開日:同月4〜19日)において、2010年に締結した提携関係が順調に進展していると発表した。

 ルノー・日産アライアンスとダイムラーの共同プロジェクトは当初、欧州地域における3つのプロジェクトに限られていたが、現在は欧州に加え、アジアや北米地域を含む12のプロジェクトに拡大している。

 両者によれば、設計から完成まで共同で開発した初の車両を2014年秋に投入する準備ができているという。その車両は、ルノーの新型「トゥインゴ」とダイムラーの新型「スマート フォートゥー」、「スマート フォーフォー」である。トゥインゴは同年9月に発売しており、スマート フォートゥーとスマート フォーフォーも11月に発売する予定になっている。これら3車種は、両者のチームが密接に協力し、4年間を費やして共同開発した後輪駆動アーキテクチャを基に組み立てられている。

 スマート フォートゥーはフランスにあるダイムラーのハンバッハ工場で、トゥインゴとスマート フォーフォーはスロベニアにあるルノーのノボメスト工場で生産している。

プレミアムコンパクトカーを共同生産

 日産自動車とダイムラーは2014年6月、プレミアムコンパクトカーを共同で開発し、メキシコ工場で共同生産すると発表している。日産自動車のアグアスカリエンテス工場に隣接した共同工場の建設は2015年初頭に開始する予定。同工場では、まず2017年から日産自動車のInfiniti(インフィニティ)ブランドの車両の生産を始める。その後2018年からは、ダイムラーのMercedes-Benz(メルセデス・ベンツ)ブランドの車両生産を開始する計画だ。本格稼働時には、同工場は年間30万台の生産能力を有する予定である。

 パワートレインの相互供給については、2014年9月にルノーからメルセデス・ベンツに、新型「Cクラス」と商用車「ヴィトー」向けの排気量1.6l(リットル)ディーゼルエンジンの供給を始めている。またルノーは、排気量1.0lの3気筒ガソリンエンジンと同900ccの3気筒ターボチャージャー付きガソリンエンジンをスマート フォーフォーとスマート フォートゥーに供給している。

 さらに2014年6月には、インフィニティのデカード工場(米国テネシー州)における排気量2.0lの4気筒ガソリンエンジンの共同生産も始めている。このエンジンは、インフィニティのスポーツセダン「Q50」とメルセデス・ベンツブランドのCクラスに搭載される予定だ。本格稼働時の生産能力は、年間25万基に達するという。

 この他、商用車事業において、ダイムラー傘下の三菱ふそうトラック・バスと日産自動車は、商用バンの完成車を海外輸出用に供給する契約を締結している。日産自動車は商用車「NV350アーバン」を三菱ふそうトラック・バスに供給し、2014年内に中東地域で「キャンターバン」として販売される予定である。



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