約3万種の化学物質を一元管理する化学物質管理システムを構築――富士ゼロックス製造IT導入事例

従来は拠点ごとに都度、確認していた報告対象化学物質の有無・在庫量を本社で一元管理。これにより、行政への報告が必要な際や、各国・地域の法規制、規制物質の追加にも迅速に対応できる。

» 2014年10月10日 07時30分 公開
[MONOist]

 富士ゼロックスは2014年9月30日、自社で使用する国内外約3万種の化学物質の使用量や在庫情報を一元管理できる「富士ゼロックス化学物質管理システム」を構築したと発表した。これにより、従来は拠点ごとに都度、確認していた報告対象化学物質の有無・在庫量を本社で一元管理し、行政への報告が必要な際も迅速に対応できる。

 富士ゼロックス化学物質管理システムは、2009年に富士フイルムが開発した化学物質環境安全情報データベースと、富士ゼロックスが開発した化学物質在庫管理システムを連携させたもの。富士フイルムのデータベースは、国内外の法規制に該当する化学物質に加え、将来的に規制の懸念がある物質情報も収載。これを活用することで、化学物質の規制が厳しい欧州の他、アジア各国・地域で次々と導入されている法規制や規制物質が新たに追加された場合にも、迅速に対応できる。

 また、将来規制が懸念される物質を早期に把握することで、対象物質を除外した商品設計・開発ができ、規制物質が追加された際の開発手戻りをなくすことができる。

 同社では、2014年10月に国内の全生産拠点で新システムの運用を開始。同年度内には、ベトナムの生産拠点である富士ゼロックスハイフォンや富士ゼロックスシンセン、富士ゼロックス上海などの海外拠点へも順次展開する。

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