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» 2014年10月22日 19時00分 公開

車載半導体:ルネサスの第2世代「R-Car」が出そろう、「完全にスケーラブル」 (2/2)

[朴尚洙,MONOist]
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「R-Car E2」のソフトウェア開発ボードは数万円

 このように第2世代R-Carは、ハードウェアが高性能のR-Car H2から低価格のR-Car E2に変わったとしてもできるだけソフトウェアは共通利用したいという、自動車メーカーやティアサプライヤの要望を強く意識したプラットフォームになっている。

 今回のR-Car E2の発表に合わせて、第2世代R-Carのアプリケーションソフトウェアやミドルウェアの開発を促進するために投入したのが安価なソフトウェア開発ボードである。ルネサスの第一ソリューション事業本部 車載情報システム事業部 車載情報戦略部の部長である吉田正康氏は、「車載情報機器の本格的なシステム構築や機能統合を行う評価キットは数十万円と高価だ。しかし、車載情報機器に用いる単体のソフトウェアを開発する用途であれば、今回発表したソフトウェア開発ボードを使ってほしい。数万円で入手できるように価格も抑え、複数の販売パートナーと連携してグローバルで提供できるようにする方針だ」と説明する。

「R-Car E2」のソフトウェア開発ボードの展開方針(左)と第2世代「R-Car」の開発ボードのラインアップ(クリックで拡大) 出典:ルネサス エレクトロニクス

 通信機能をはじめモバイル機器の技術の導入が進む車載情報機器の開発では、Texas Instrumentsの「PandaBoard」に代表される安価な汎用の開発ボードが利用される機会も増えている。吉田氏は、「R-Car E2のソフトウェア開発ボードは、ディスプレイオーディオのような低価格の車載情報機器のソフトウェアを試すのに必要な機能があらかじめ組み込まれている。これに対して、安価な汎用の開発ボードでは車載情報機器向けのカスタマイズが必要だ」と違いを強調する。

「R-Car E2」のソフトウェア開発ボードはディスプレイオーディオに必要な機能が実装されている 「R-Car E2」のソフトウェア開発ボードはディスプレイオーディオに必要な機能が実装されている(クリックで拡大) 出典:ルネサス エレクトロニクス

 また、R-Car向けのソフトウェアやツールなどを提供するパートナー企業と構成する「R-Carコンソーシアム」の活動も拡大基調にあることを報告した。現在の参加社数は140社で、2013年と比べて38社増加したという。

「R-Carコンソーシアム」のプライベートイベントも開催

 会見は、同日に開催されたR-Carコンソーシアムのプライベートイベント「R-Car Consortium Forum 2014」に併せて行われた。展示会場では、第2世代「R-Car」がさまざまなOSで利用できるフレキシビリティや、どのような規模の車載情報機器にも適用できるスケーラビリティ、車載情報機器のユーザーごとに設定を簡単に変更できるパーソナライズを示す展示が行われていた。

フレキシビリティに関する展示。左から順に、Android(バージョン4.4)、QNX Software Systemsの「QNX CAR」、LinuxといったOSにR-Carが対応していることを示している(クリックで拡大)
スケーラビリティに関する展示。左から順に、シンプルな1画面システム、メーター表示なども行える大型ディスプレイが追加された2画面システム、大型ディスプレイにディスプレイメーター、映像コンテンツの再生などを行うリヤエンターテインメントシステムが追加された3画面システムをイメージしている(クリックで拡大)
パーソナライズに関する展示。ユーザーに合わせて画面表示を変更できる例(クリックで拡大)
2014年9月に開催したプライベート展「Renesas DevCon Japan 2014」で初披露したドライブシミュレーター「統合コックピットデモ」も展示していた 2014年9月に開催したプライベート展「Renesas DevCon Japan 2014」で初披露したドライブシミュレーター「統合コックピットデモ」も展示していた(クリックで拡大)
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