“知能化”進む工作機器、オークマは知能化CNC「OSPsuite」をアピールJIMTOF2014

オークマは「第27回日本国際工作機械見本市(JIMTOF 2014)」において、航空機・エネルギー関連機器向けの複合加工機、5軸制御マシニングセンタ、自動車量産部品向けシステムなどを披露した。

» 2014年11月05日 13時00分 公開
[長町基,MONOist]
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 オークマは「第27回日本国際工作機械見本市(JIMTOF 2014)」(2014年10月30〜11月4日、東京ビッグサイト)において、航空機・エネルギー関連機器向けの複合加工機、5軸制御マシニングセンタ、自動車量産部品向けシステムなどを披露した。5軸制御マシニングセンタ、複合加工機では加工空間を高精度に保持する幾何誤差補正機能ファイブチューニングを搭載し、サーモフレンドリーコンセプトと合わせて、さらに高精度な5軸複合加工の新分野を提案した。

 このうち最大加工径が1000mmの大型5軸制御立形マシニングセンタ「UNIVERSAL CENTER MU-8000V」は、テーブルと送り軸をバランスよく配置し、大型ワークの高能率な5軸加工性能と省スペースな機械サイズを両立している。最大加工径1000mm、最大加工高さ550mm。ワーク・主軸への接近性が良く、操作盤との距離も近いため、オペレータに負担をかけない優れた作業性を持っている(関連記事:オークマ、最大加工径1000mmの大型5軸制御立形マシニングセンタを開発)。

 機械正面へのアクセス性を確保したままで、多面APC、多本数ATC、ロボット・FMSなどの自動化対応も可能だ。案内面からのオーバーハングが少ない門形構造と、左右移動式トラニオンテーブルによる高い剛性が高精度な5軸加工を実現する。各軸相互の幾何誤差をわずか10分足らずの自動測定、補正で5軸加工機の高精度化を実現するファイブチューニングとサーモフレンドリーコンセプトの組み合わせで、環境温度が変化しても高精度な5軸加工の幾何精度を維持する。

 旋削機能付き大型5軸制御立形マシニングセンタ「MU-8000V-L」も同時に開発。大型サイズのMU-10000Hなどを含め、幅広いワークサイズに対応し、世界的に高まる5軸加工需要に対応する。

photo 世界最高速クラスの大型トラニオン機「MU-10000H」

 コンパクトな砥石台トラバ−ス型円筒研削盤「GP-TII」「GA-TII」シリーズでは、クラス最小幅のCNC精密円筒研削盤「GA15W」「GP15W」を開発。両製品は、小型部品をターゲットに徹底した省スペース化を実現する。機械幅はクラス最小の1550mmと高い面積生産性を実現している。また、独自開発の非真円平軸受け(動圧砥石軸)により重研削と高精度を両立。回転精度は0.01μmで高剛性と高追従性も併せ持つ。

 この他、CNC制御装置OSPを新たに「OSPsuite」として刷新した。OSP suiteは「知能化技術」「suite アプリ」「suiteタッチ」をコアとして、オークマのモノづくりサービスを提供する新世代知能化CNCだ。

 同システムには、同社の知能化技術である「サーモフレンドリーコンセプト」「アンチクラッシュシステム」「加工ナビ」「ファイブチューニング」などを搭載している。さらにオペレータは加工現場に適した新操作感覚「suiteタッチ」により、操作画面を自由に作ることができ、ユーザーの求める操作環境を実現できるという(関連記事:オークマ、モノづくりを最適化する新世代知能化CNC「OSP suite」を開発)。

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